アメリカで1872年に創刊された科学技術誌、ポピュラーサイエンスが今季ル・マン24時間とアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)プチ・ル・マンに参戦したニッサン-デルタウイングを『2012 Best of What's New』に選出、表彰することになった。

 これは日産自動車とニスモが21日に発表したもので、『2012 Best of What's New』には12分野に渡り、優れた成功を収めた革新技術100点が選ばれており、その製品・革新技術のひとつとしてニッサン-デルタウイングが選ばれたという。

 もともとインディカー用のシャシーとしてデザインされ、2012年にル・マン24時間で初めて採用された環境技術を志向した特別枠“ガレージ#56”用に2座席化されたデルタウイングは、ニッサンが開発した直噴1.6リッターターボを搭載。ダウンフォースを床下で発生させ、ウイングを廃するなど斬新なデザインで、燃料を通常のル・マン・プロトの半分に抑えている。

 マリーノ・フランキッティ/ミハエル・クルム/本山哲という3人のドライバーで挑んだル・マンではトヨタTS030ハイブリッドとの接触によりクラッシュ、リタイアを喫したものの、ふたたびゲストとして招待されたALMSプチ・ル・マンでは、プラクティス中に再び大クラッシュを喫したものの、修復を成し遂げレースに参加。ルーカス・オルドネス/グンナー・ジャネットのドライブで最後尾から追い上げ、LMP1/2カーに食い込む総合5位フィニッシュを果たした。

 ニッサン-デルタウイングプロジェクトを推進してきたニッサン・グローバルモータースポーツディレクターのダレン・コックスは「ニッサン-デルタウイングの当初の目標は、ル・マン24時間を、現在のスポーツプロトタイプ車両が必要とする半分の燃料、タイヤで参戦することにあった。今回、ポピュラーサイエンス誌が評価したことで、ニッサン-デルタウイングがまさに他とは違うのだということが証明され、レース界に向けてのこの革新的な提言が注目を集め続けていることをうれしく思う」と喜びを語った。

 また、ポピュラーサイエンス誌の編集長、ヤコブ・ワードは「25年の間、ポピュラーサイエンス誌は、世間を驚かせてきた革新技術を讃えてきた。そのような革新技術は、世間にポジティブなインパクトを与え、将来、何が可能となるのかという我々の思いに挑戦するものだ。この『Best of What's New』に選出されることは、本誌最高の名誉であり、何千点にも及ぶ候補作品の中から選ばれた100点は、各分野の革命児なのだ」と語っている。

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