11日に行われたWEC世界耐久選手権第5戦富士で、ポールポジションを決めた8号車トヨタTS040ハイブリッド。最後のアタックで暫定首位の20号車ポルシェ919ハイブリッドの平均上回っての逆転劇となった予選となったが、ドライバーのアンソニー・デイビッドソンとセバスチャン・ブエミにとっては、思っていたよりも苦戦したセッションだったのだという。
走行初日はアウディ勢が速さを見せたWEC富士だったが、予選前に行われたフリー走行3では、20号車ポルシェのタイムを更新する形で8号車トヨタがトップタイムをマークしていた。
「自分(の走行)が終わってもチームメイトがトラフィックにつかまってタイムを出せないということはよくあるから、100%いけるとはいつでも思えないものなんだ。ただ、クルマの速さには自信があった」と語ったのは、予選で1分26秒台の好タイムを並べてチームメイトのブエミにバトンタッチしたデイビッドソン。ただ、自らのアタックには納得のいっていない部分もあったという。
「最初のラップは思っていたタイムを出せたけど、もうひとつのラップはは思っていたタイムではなかったんだ」と言うデイビッドソン。ただし「セバスチャンのためにタイヤを温存したほうがいい」と判断し、アタックを終えたという。
一方ブエミは、タイヤの熱入れに苦戦したようで、「思っていたより大変だったよ」と語る。また、セッション中に赤旗中断に見舞われたことでタイヤが冷えてしまったため、必死で走ったのだという。
「赤旗後は、タイヤが冷えてしまって思っていたタイムが出なかったから、必死で走ったよ」
「タイヤの温度がこんなに重要になってくるとは思ってなかったけど、ポールポジションを獲れてよかった。特に、ポルシェの前でスタートできるのは良かったと思う」