第80回ル・マン24時間耐久レースは14日、予選3回目のセッションが行われ、アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ/マルセル・ファスラー組1号車アウディR18 e-トロン・クワトロが同クルーで2年連続のポールポジションを決めた。トヨタTS030勢は8号車が3番手へ。アウディ勢に食い込んだ。
予選2回目から1時間後にスタートしたル・マン24時間の予選3回目。このセッションで最終的な予選順位が決まることもあり、各チームコースオープンとともに一斉にコースへと飛び出していく。
すっかり夕焼けに包まれた中スタートし、気温が下がっていく予選3回目では、開始14分にさっそく1号車アウディがアンドレ・ロッテラーのドライブで3分23秒台の壁を突破。まずはトップに浮上していく。予選2回目でトラブルが発生したトヨタ勢も、この3回目では無事コースイン。周回を重ねていく。序盤に7号車はテルトルルージュでややコースオフ。縁石で底を打っている。
セッション中盤、各陣営ではロングランに終始する形となるが、そんな中、開始から50分というところで、荒聖治がドライブしていたペスカローロ・チームの童夢S102.5・ジャッドがポルシェコーナーでストップ。LMP2クラスのマシンをかわそうとした際にスピンを喫したという情報があり、フロントを大きく失う形でコースとは逆向きにストップ。この週末の中で初めて赤旗が提示されることとなってしまう。
予選3回目はちょうど1時間というところで再開。再びロングランのセッションが展開されていく。終盤に至るまでタイムアタックは行われなかったが、残り10分を切るところでトヨタ勢がアタックを敢行。まずは8号車トヨタTS030ハイブリッドがアンソニー・デイビッドソンのドライブで3分24秒855をマークし3番手に飛び込む。一方の7号車トヨタも、中嶋一貴のアタックで5番手に飛び込んだ。
最終的にアウディ勢もアタックを敢行するが、トラフィックもありタイムアップはならず。結果的に、1号車アウディR18 e-トロン・クワトロがポールポジションを獲得。3号車アウディR18ウルトラがフロントロウ2番手、8号車トヨタTS030ハイブリッドが参戦1年目ながら、3番手に食い込む健闘をみせた。
4番手には2号車アウディ、5番手には7号車トヨタ、6番手には4号車アウディが入る形となり、アウディ、トヨタが6番手までを占める形に。ガソリンエンジン車最上位はストラッカ・レーシングの21号車HPD ARX-03aが7番手を譲らずとなった。レベリオン・レーシングのローラ・トヨタ勢は8番手に12号車、9番手に13号車がつけることに。17号車童夢S102.5は10番手グリッドを得ることになった。
LMP2クラスは、ADRデルタの25号車オレカ・ニッサンがクラスPPを獲得。24号車モーガン・ジャッドが2番手につけ、その後方には4台のオレカ・ニッサンが続くこととなった。LMP2に参戦する日本人勢では、中野信治が乗り込む45号車ブーツェン・ジニオン・レーシングのオレカ・ニッサンが総合23番手。黒澤治樹が乗り込む38号車JOTAのザイテック・ニッサンは、予選2回目でのクラッシュが響き3回目は走行できず。総合25番手となった。
前日の予選1回目でクラッシュを喫したガルフレーシング・ミドルイーストのローラ・トヨタ29号車だが、予選2回目は走行できず、この予選3回目でようやく登場。井原慶子がステアリングを握りコースイン。着実に周回を重ね、総合45番手となった。
“ガレージ#56”から参戦するニッサン-デルタウイングは、予選3回目で本山哲が最初にステアリングを握りコースイン。最終的には予選1回目のタイムで総合29番手で予選を通過している。
LM-GTEプロクラスは、ラグジュリー・レーシングの59号車フェラーリ458が予選2回目のタイムでクラスPPを獲得。アストンマーチン・レーシングの97号車アストンマーチン・バンテージが2番手、コルベット・レーシングの74号車シボレー・コルベットが3番手となった。
