アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)の第7戦ボルチモアは、8月31日に決勝レースが行われ、マッスルミルク・ピケット・レーシングのクラウス・グラフ/ルーカス・ルーア組6号車HPD ARX-03c・ホンダが6連勝を飾るとともに、2年連続となるLMP1クラスのタイトルを決めた。
迎えた2時間の決勝レースでは、レース開始を示すグリーンフラッグが振られた直後に、3番手からスタートしたレベル5モータースポーツの551号車HPD ARX-03b・ホンダが、後方のアンソニー・ラザロ駆る01号車HPD ARX-03c・ホンダと接触しスピン。このことが引き金となって中団のLM-GTクラスのマシンのなかで玉突き事故が発生し、クラッシュしたマシンでコースが塞がれてしまう。
これにより5台のマシンがリタイアし、レースは赤旗中断に。マシンの撤去のために1時間以上の中断を挟んだ後、レース時間が1時間に短縮されてリスタートとなった。
リスタートを迎えた後も何度かフルコースコーションとなるが、2度目のリスタートでは、LMP1クラスのダイソン・レーシング16号車ローラB12/60・マツダがジャンプスタートをしたとしてペナルティを受けて後退。
しかし、ここまで5連勝を飾っている6号車HPD ARX-03cはペースが上がらず、16号車に首位を明け渡してしまう。その後、6号車は残り20分を切ってもトップに立てず、苦しい展開となった。
ただ、6号車HPD ARX-03cをドライブするルーアは、残り13分というところで16号車HPD ARX-03cをパス。首位を奪還すると、終始16号車に張り付かれながらもトップをキープしたままチェッカーを受け、第2戦からの6連勝を飾った。一時はレースをリードした16号車は、3.8秒届かず2位となった。
LMP2クラスは、レベル5モータースポーツの552号車HPD ARX-03b・ホンダが波乱のレースを制し、総合でも3位につけてクラス優勝。レース直後に551号車と接触してしまった01号車HPD ARX-03cが2位に入った。
LM-GTクラスでは、ヤン・マグヌッセン/アントニオ・ガルシア組3号車シボレー・コルベットC6 ZR1がクラス優勝、4号車コルベットが2位に入り、コルベット勢がワン・ツーフィニッシュを飾った。3・4位には、レイホール・レターマン・ラニガンのBMW Z4 GTE勢がつけている。