ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC)に参戦しているエクストリームスピード・モータースポーツ(ESM)は来季、USCC参戦継続ではなく、ル・マン24時間参戦に注力するのだと明かした。
ESMは、アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)のGTクラスで活躍し、昨年からはLMP2クラスにスイッチ。今季もUSCCのPクラスにHPD ARX-03bの2台体制で参戦し、LMP2勢にとっての初勝利を挙げるなど速さを見せている。チームのドライバーも務めるスコット・シャープとエド・ブラウンが共同所有するESMは、来季USCCは一部のみ参戦する予定だという。
チームは来季に向けて、HPD製の新たなクローズドLMP2『HPD ARX-04b』を2台オーダーしているが、この2台でル・マン24時間に参戦予定。また、ル・マン前に最低でも1戦はWEC世界耐久選手権に参戦する予定だという。
一方、USCCでESMが参戦を予定しているのは、『ノースアメリカ・エンデュランス・カップ(NAEC)』のタイトルがかかったデイトナ24時間、セブリング12時間、ワトキンスグレン戦、そしてプチ・ル・マンの4戦。このNAECは、チームをサポートしているテキーラ・パトロンがスポンサーを務めている。
「出来る範囲でUSCCの数戦に参戦し、NAECを戦う予定だ。ただ、世界には他にも参加したいと思う良いレースがたくさんあるんだ」とシャープ。チームはWECへのフル参戦も否定はしなかったが、カレンダーが明らかになるまでは決定できないだろうとしている。
またESMは、今年11月2日に開催されるWEC第6戦上海に、2台のHPD ARX-03bで参戦することを発表。これにより、USCC最終戦プチ・ル・マンを欠場することになるが、この参戦は来季に向けた準備にあたるという。
「将来戦うチームと我々自身を比較必要があるんだ」とシャープ
「上海に行くひとつの理由として、タイヤを把握するということがある。過去ル・マンに挑戦した多くのアメリカチームは、異なるタイヤに苦戦しているからね」
なおESMは、WECとUSCCの同時開催となった先日のオースティン戦において、1台をUSCCに、もう1台をWECに投入。スポット参戦ながらWECではクラス3位に入り、表彰台を獲得した。