2012年からスタートすると発表されたFIAとACOによる『ワールド・エンデュランス・チャンピオンシップ(WEC)』の概要が9日、ル・マン24時間が開催されているサルテ・サーキットで行われたプレスカンファレンスで発表された。
FIA会長のジャン・トッドも出席して行われたこのプレスカンファレンスでは、2012年からスタートするWECが全6戦+ル・マン24時間で行われることが明らかにされた。レースは最短で6時間で、ヨーロッパで2戦、アメリカで2戦、アジアで2戦。
ポイント形式については25-18-15-12-10-8-6-4-2-1というF1と同様のポイントが与えられ、ドライバーズとコンストラクターでチャンピオンシップが争われることになる。選手権はACOがプロモートを務める。
なお、このチャンピオンシップはLMP1、LMP2、そしてLM-GTEプロ、LM-GTEアマという4クラスにかけられることになるが、GTEはこれまで同様のGTEカテゴリーになるようで、先日FIAから明らかにされたGT1〜3の性能調整を行う単一GTカテゴリーは、FIA GT選手権でのものになるようだ。
FIA会長のトッドはこの会見で、ACO代表のジャン-クロード・プラセルと合意書にサイン。また、FIAの内部にエンデュランス・ワーキンググループを設置することを明らかにした。
「私はル・マンに数十年の間惹きつけられてきた。そして、今FIAの会長となり、WECの名を復活させようということは当然の考えだった」とかつてプジョー・スポールを率いてル・マンを制したトッドは語る。
一方、ACOのプラセル代表は「ル・マンは確かにスポーツカーレースの頂点ではあるが、しっかりとしたベースが必要だ。我々はALMSとLMSをもち、この3年間アジアでレースを行った。我々は3つの大陸を知っているのだ。誰もがジャン・トッドのル・マンへの愛を知っており、何かを一緒にやろうというアイデアがあった。少し忙しい時期もあったが、この5年でFIAとACOはすっかりともに働く事に慣れたんだ」と語っている。
