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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2011.05.16 00:00
更新日: 2018.02.16 02:22

GT-R勢、ザクセンリンクでも全車トップ10入り


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ザクセンリンクでもNISSAN GT-Rは全車がトップ10入り
— FIA GT1世界選手権第4戦(ドイツ・ザクセンリンク)レースレポート —
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5月15日(日) ザクセンリンク・サーキット (ドイツ)

 FIA GT1世界選手権第4戦は5月15日、ドイツのザクセンリンク・サーキットで決勝となるチャンピオンシップレースが行われた。前日に行われた予選レースでは不得手のサーキットでまずまずの結果を出したNISSAN勢。この日は4台すべてのGT-Rがトップ10でフィニッシュと、さらに満足の内容を収めた。NISSAN勢最上位は、4位でフィニッシュした#20 Sumo Power GTのエンリケ・ベルノルディ(ブラジル)/ウォレン・ヒューズ(英国)組。チームメイトで#21のデイビッド・ブラバム(オーストラリア)/ジェイミー・キャンベル・ウォルター(英国)組が5位で続いた。JRM Racing陣はピーター・ダンブレック/リチャード・ウェストブルック(共に英国)組の#22が7位、ルーカス・ルアー/ミハエル・クルムのドイツ人コンビが駆る#23は9位でのフィニッシュとなった。

 予選レースでの結果を受けて、このチャンピオンシップレースのスタートグリッドでは4位(#20)、6位(#22)、8位(#21)、11位(#23)に並んだNISSAN勢。スタート直後には、予選レースのスタートでの混乱を彷彿とさせる情景が広がった。スタートライトがグリーンに変わると、ストレートでは全車がポジション奪取を目指して押し寄せる中、#22のウェストブルックがグラベルに押し出されてしまう。マシンは無傷のままレースに戻ったが、順位を6つも下げてしまった。しかしその数秒後には、さらに2つの衝突が発生し、2つめのクラッシュでは3台のライバルが早くもリタイアに追い込まれた。

 幸い、NISSAN勢は全車がこのアクシデントを回避。特に#23のルアーはこの混乱の中でポジションを4つ上げ、7位に浮上した。アクシデントによりセーフティカーが入るとポジションキープの体制となり、GT-R勢は4位(#20)、7位(#23)、8位(#21)、12位(#22)につけた。さらに7周後には、#41フォードGTがトラブルに見舞われたことで3台のGT-Rが順位を一つずつ上げ、4位、6位、7位、11位という形勢が、運命のピットタイムまで続いた。

 このピットタイムではJRM Racingの#22が絶妙なピットワークを披露し、ポジションを3つ上げることに成功。全車がコースに復帰した時点で、その順位は4位(#20)、6位(#21)、8位(#22)、9位(#23)と変わった。

 今回はヒューズと共に#20を駆るベルノルディはまもなく、#3アストンマーチンから執拗なプレッシャーを受け始めた。ザクセンリンクのタイトなコーナーはアストンマーチンの得意とするコースだが、4位奪取に向けて気合いが高まりすぎた#3はスピンを喫してピットイン、ベルノルディの運を後押しした。さらにこのハプニングで#21、#22、#23の順位が上がり、それぞれ5位、7位、8位に浮上。#21、#23はこのままフィニッシュを迎えたが、#23のクルムは#40フォードGTのパスを許してのフィニッシュとなった。

 レース終了後、ヒューズは「とてもうれしいです。GT-Rにとってザクセンリンクは苦手なコースであることを考えれば、上には3台しかいないという結果は、ベストリザルトだと思います」と語った。

「昨日よりもやや気温が下がりコンディションが変わったので、マシン自体はおそらく昨日ほど強さはなかったかもしれません。マシンの動きを改善させるツボがとても繊細なので、パフォーマンス面ではやや劣っていたでしょう。それでも、自分個人のパフォーマンスには満足していますし、チームの働きも見事でした。そして、強いドライバーが揃ったNISSAN勢の中で最上位の結果を出すことができて、とてもうれしいです」

 #20 Sumo Power GTでのヒューズのチームメイト、ベルノルディも「ドイツのこのサーキットでの4位は、とてもいい結果だと思います。ウォレン(・ヒューズ)の言う通り、今日のコンディションは昨日とは少し違い、私のスティントではタイヤの減りへの影響を大きく感じました。ポジション維持には苦戦し、3号車のアストンマーチンからのプッシュも熾烈でしたが、相手がスピンしたのでホッとしました。こういった運こそ、レースでは時に必要になるものです!」と加えた。

「Sumo Power GTとNISSANにとって、素晴らしい週末になりました。これだけポイントを獲得できるとは、おそらく予想はしていなかったでしょう。マシンのフィーリングもよく、今季ここまでで課題となっていた信頼性が安定してきたようです。今季ここから先に向けて、思い切りプッシュしていきたいですね」


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