2011年にニッサンGT-Rを走らせ、FIA GT1世界選手権のドライバーズチャンピオンを獲得したJRMレーシングが、来季WEC世界耐久選手権のLMP1クラスに参入、HPD ARX-03aを走らせることになった。

 JRMレーシングはイギリスのチューニング/レーシングチームで、傘下のスモーパワーの名称で2010年にFIA GT1世界選手権に参入。翌2011年にはスモーパワーとJRMレーシングと2チームで参戦し、ニッサンGT-Rの世界チャンピオン獲得を成し遂げた。

 しかし、JRMレーシングは2012年にFIA GT1から活動の場をル・マン24時間/WECに移すことになり、ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)が製作したHPD ARX-03aで、最高峰のLMP1にガソリンエンジンで臨むことになった。

 チーム代表のジェームス・ラムゼイは「最高峰のレベルで戦ったGTレーシングで成功を収め、我々は新しい挑戦を探し求めていた。我々は耐久レースこそ次のステップだと判断したのだ。我々はHPDを選んだが、ガソリンエンジンのLMP1カーとしては素晴らしいパッケージと速さを持っている」とWECへの参戦の理由を語る。

「ル・マン24時間を含むWECのカレンダーは、我々にとって興味を惹くものだ。我が社が2年前にレースをスタートさせてから、ル・マンは明確なゴールだった。だから今年、我々はエントリーを果たすのだ」

 JRMレーシングでは、WEC/ル・マンに参戦する3人のドライバーについて、まだ誰も契約していないとしている。ただ、FIA GT1を戦ったドライバーではないようで、実際にミハエル・クルムは日本のスーパーGTへの復帰が噂されているほか、ルーカス・ルーアはマッスルミルク・ピケット・レーシングからHPDを駆りALMSに参戦することがすでに発表されている。

 これまでFIA GT1仕様のニッサンGT-Rを走らせてきたJRMレーシングだが、ニッサンとの関係は継続されるようで、ニッサンGT-R GT3の開発については継続してニスモと協力していくという。

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