WEC世界耐久選手権など、スポーツカーレース向けにモーガンLMP2シャシーを製作、販売しているOAKレーシング/オンローク・オートモーティブは11日、日本で多くの実績をもつKCMGにモーガンLMP2を販売したことを明らかにし、アジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)に参戦する予定だと発表した。
WECやヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)に参戦しているOAKレーシングのマニュファクチャラー部門であるオンロークは、昨年からモーガンの名を冠したモーガンLMP2をカスタマーチーム向けに販売。WEC、アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)などで実績を残した。
そんなモーガンLMP2の最初のアジアでのカスタマーとして発表されたのは、日本でもスーパーGT300クラスやフォーミュラ・ニッポン(今季からスーパーフォーミュラ)、全日本F3等に参戦した実績をもつKCMGだ。
香港に本拠をもち、ポール・イップ氏がオーナーを務めるKCMGは、このモーガンLMP2を用い、13年から韓国や中国、日本などで開催されるアジアン・ル・マンに参戦するという。また、イップ氏はインビテーションによるル・マン24時間への参加、富士、上海でのWEC戦への参加を希望しているという。
「AsLMSの10月から11月までのカレンダーには、どのレースも記載されていない。WECの2戦に参加するチャンスがあると思う。また、ル・マンのセレクション委員会には、AsLMS開始の年に、AsLMSからの参加者があることによって、我々のチームとシリーズを広めるいい機会になると思う」とイップ氏はル・マン/WEC挑戦に強い意志を示した。
KCMGのモーガンLMP2の購入により、OAKレーシングはパーツ供給等のアジアにおける拠点を築くことを目指すほか、ル・マン24時間を運営するACOに対し、働きかけを行っていくという。なお、KCMGの今季のその他の活動については触れられていない。