WEC世界耐久選手権は、来季からのLM-GTEアマクラスに関するドライバーラインナップ規定を変更したと発表した。今週初めにヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)の来季ドライバーラインナップ規定として発表されたものと同様の規定を採用する。
LM-GTEアマクラスのドライバーラインナップは今季、「ゴールドもしくはプラチナに分類されているドライバーは最大1名しかラインナップできない」という内容の規定となっていた。
新たに採用される規定では、アマクラスのドライバーラインナップをより厳しく制限する形となり、少なくとも「ブロンズのドライバーひとりに加え、ブロンズもしくはシルバーのドライバーを採用しなくてはならない」とされた。
ACOのスポーティングマネージャーを務めるビンセント・ボーメニルは、こうした規定の導入について次のように語った。
「この動きはカテゴリーを守るためのものだ。今年は、一部の非常に競争力のあるラインナップに対する懸念があったんだ」
この新たな規定の導入は、来季に向けて発表されたドライバーのレーティングリストで、エンツォ・ポトリッツィオやジャンルカ・ローダ、パトリック・ボーンハウザー、ピエールジュゼッペ・パラッツィーニらの才能あるアマチュアドライバーがシルバーからブロンズに“格下げ”されたことと密接に関係しているという。
「我々が言いたいのは、適切なジェントルマンドライバーがブロンズであるべきだということだ。異なるレベルの、プロに近いようなドライバーはシルバーのままになる」
シルバーに留まるドライバーとしては、IMSAパフォーマンスのチーム・ボス、レイモンド・ナラクやアストンマーチン・レーシングのクリスチアン・ポウルセンらが挙げられる。
また、ルイ・アグアスやマット・グリフィン、スチュワート・ホールら、今年のアマクラスで議論となった数人のドライバーはシルバーからゴールドへと変更に。ほかにも、今季のLMP2クラスで2勝を挙げたロマン・ルシノフもシルバーからゴールドへと格上げとなっている。
ドライバーたちには、このレーティングに対して上訴する15日間の猶予が与えられている。