3月28日に開催されたVLNニュルブルクリンク耐久シリーズの開幕戦で、観客1名が死亡、負傷者が出た事故が発生したことをうけて、29日にDMSBドイツモータースポーツ協会の代表クリスチャン・シャハトから、今回の事故の原因・対策が解明されるまでの間、FIA-GT3およびそれに近いクラスの車両がノルドシュライフェで主催される全レースに参戦することを禁止する声明文が発表された。

 VLNはニュルブルクリンクのGPコースと北コース(ノルドシュライフェ)を組み合わせたコースで争われる耐久レースで、この第1戦には179台がエントリー。近年上位は、VLN/ニュルブルクリンク24時間でSP9クラスとされるFIA-GT3車両によって占められており、ワークス格の車両の参戦も活発化。ドイツメーカーはもちろん、近年はアストンマーチン、ニッサンが参戦。今季はベントレーもセミワークスチームを送り込む予定となっていた。

 そんな中、28日に決勝が行われたVLN1では、5月のニュルブルクリンク24時間を控えSP9クラスに23台がエントリー。アウディが新R8 LMSを投入したほか、多くのワークス格のチームが参戦。2年目の挑戦となるニッサンGTアカデミー・チームRJNもそんなチームのひとつだったが、決勝で23号車がフルークプラッツでクラッシュ。観客1名が亡くなるアクシデントが起きてしまった。

 事故当日にニュルブルクリンクで対応に追われたシャハト代表は、事故に遭遇した観客やその家族へ向けての弔意と見舞いの言葉を述べるとともに、「観客の安全が最優先されるべき」とした。

 さらに、「車両データや車載カメラから事故原因を分析し、車両側の安全面の対策が万全となるまでは、ノルドシュライフェでのハイスピードマシンのレース参戦を禁止する」と発表した。DMSBは証拠となる事故車両および、データや車載カメラの映像等のすべてを当局へ提出しており、数日間の間に分析・解析を行う予定だという。

 今回、DMSBからノルドシュライフェでのレース参戦が禁止された車両は以下のとおり。今季ニュル24時間に参戦を予定している日本車では、ニッサンGT-RニスモGT3、GAZOO RacingのレクサスLFA Code Xが当てはまる。

SP7(市販車エンジン3500〜4000cc)
SP8(市販車エンジン4000〜6250cc)
SP8T(2600〜4000ccターボ)
SP9(全GT3車両)
SP10(SRO GT4車両)
SP/SP-PRO-X(特別クラス)

 近年のハイスピード化でノルドシュライフェにおけるアマチュアドライバーの事故が多発していることもあり、ニュルブルクリンクおよびDMSBでは、2015年からノルドシュライフェ専用のライセンス制度を設け、ドライバースキルの基準を厳格化させた矢先だった。

 また、ニュル同様に難関サーキットとしても有名で、特に近年は危険な事故が多発するスパ24時間レースにおいても、SROとRACBが本年度からアマチュアドライバーや新人ドライバーを対象にいくつかの事前テストを実施することを発表していた。

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