WEC世界耐久選手権第4戦サンパウロは31日、予選が行われ、アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ/マルセル・ファスラー組の1号車アウディR18 e-トロン・クワトロがポールポジションを獲得。2番手には僅差で2号車アウディが続き、アウディ勢がフロントロウを独占した。
前日に引き続き天候に恵まれ、終始ドライコンディションで行われた予選日の各セッション。予選に先立って行われた60分間のフリープラクティス3では、各クラスで前日を上回るタイムを記録されていくなか、1号車アウディが1分21秒292のトップタイムをマーク。コンマ2秒弱後方に8号車トヨタTS030ハイブリッドと2号車アウディが続いていく形となった。
予選では、ドライバーふたりのそれぞれのベスト2周のタイムを合計し、その4周の平均タイムでグリッドが決定する。フロントロウを独占したアウディ勢は、1号車がトレルイエとファスラー、2号車はトム・クリステンセンとロイック・ディバルがアタックを担当した。
セッションでは、1号車のファスラーが1分20秒台とディバルに対して優勢を築くも、クリステンセンが2号車のステアリングを握ると、トレルイエを上回るタイムを記録していく。ただ、その後トレルイエはタイムを刻んで平均タイムを更新。クリステンセンも続くが、2コーナーでスピン。すぐにコースへ戻ったものの1号車には及ばず、100分の5秒差で1号車アウディがポールポジションを獲得した。
セバスチャン・ブエミとアンソニー・デイビッドソンが走行した8号車トヨタは、黄旗のタイミングやサンパウロ市街から飛来した広告バルーンがサーキット内に落ちたことによるに赤旗中断など、アタックのタイミングに恵まれず、3番グリッドから決勝レースをスタートすることとなった。
LMP2クラスでは、Gドライブ・レーシングの26号車オレカ03・ニッサン(ロマン・ルシノフ/ジョン・マーティン/マイク・コンウェイ)が後続をコンマ5秒引き離してクラスポールを獲得。一方、FP3でトップタイムをマークしていた25号車オレカ03・ニッサンは、ピットでパンクを喫して時間内に計4ラップを記録できなかったため、グリッド最後尾からのスタートを余儀なくされている。井原慶子の乗り込む45号車モーガン・ニッサンは、クラス8番手となった。
LM-GTEプロクラスでは、98号車アストンマーチン・バンテージGTE(ポール-ダナ・ラナ/ペドロ・ラミー/リッチー・スタナウェイ)がクラスポールを獲得。2番手には92号車ポルシェ911 RSRが入り、予選までの全セッションでクラスのトップタイムをマークしてきた97号車アストンマーチンは3番手となった。4番手には、小林可夢偉/トニ・バイランダー組の71号車フェラーリ458GTEが続いている。