WEC世界耐久選手権第8戦は30日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで6時間の決勝レースが行われ、予選2番手からスタートしたアンソニー・デイビッドソン/セバスチャン・ブエミ/ステファン・サラザン組8号車トヨタTS030ハイブリッドが優勝を飾った。
現地時間15時にスタートが切られたWEC世界耐久選手権の今季最終戦バーレーンの決勝レース。スタートからポールポジションの7号車トヨタTS030ハイブリッドがリードを奪い、8号車が続き2台のアウディR18 e-トロン・クワトロが続く。
しかし、開始から2時間過ぎ、64周を消化したところで首位の7号車トヨタはアレックス・ブルツのドライブ中、トラブルが発生しピットロードエンドに突如マシンを止めてしまい、リタイアとなってしまう。
さらに、93周を終えたところで今度は2号車アウディにトラブルが発生。スローダウンを喫しこちらもリタイア。レースは首位を走る8号車トヨタと1号車アウディの一騎討ちとなった。
最終的に、8号車トヨタは安定したペースで1号車アウディに1分ほどの差をつけ優勝。今季トヨタは序盤戦アウディを相手に大苦戦、雨でほとんどレースができなかった第6戦富士で7号車が今季初優勝を飾ったが、今回は速さでアウディを下すことに。最終戦で有終の美を飾った。
LMP1クラスは、今回がローラでのラストレースとなるレベリオン・レーシングのローラB12/60・トヨタが44周で白煙を上げリタイアしたため、LMP2クラスの優勝を飾ったG-ドライブ・レーシングのロマン・ルシノフ/ジョン・マーティン/マイク・コンウェイ組26号車オレカ・ニッサンが総合3位に食い込んだ。
LMP2クラスの2位はOAKレーシングの24号車モーガン・ニッサン。3位はビヨン・ビルドハイムが乗り込んだ41号車ザイテック・ニッサンとなった。井原慶子が乗り込んだ45号車モーガン・ニッサンは混戦を走りきり、クラス5位でチェッカーを受け2年目のWECを締めくくった。LMP2のチャンピオンは4位に入った35号車モーガン・ニッサンのベルトラン・バゲット/リカルド・ゴンザレス/マーティン・プロウマンが獲得している。
LM-GTEプロクラスは、アストンマーチン勢がストップする中で、ジャンマリア・ブルーニ/トニ・バイランダー組51号車フェラーリ458が優勝。91号車ポルシェ911 RSRが2位、ジャンカルロ・フィジケラ/小林可夢偉組71号車フェラーリが3位に入り、バイランダーの51号車と可夢偉の71号車は並んでデイトナフィニッシュ。GTEクラスはブルーニがドライバーズチャンピオンを、フェラーリがマニュファクチャラーを、AFコルセがチームチャンピオンを獲得する結果となった。