WEC世界耐久選手権は28日、フランスのポール・リカール・サーキットで公式テストが幕を開け、初日はティモ・ベルンハルト/マーク・ウエーバー/ブレンドン・ハートレー組の20号車ポルシェ919ハイブリッドがトップタイムをマークしている。
新たなLMP1車両規則が導入され、ワークスチームにはハイブリッドシステムの搭載が義務付けられるなど、大きな変革を迎えた今季のWEC。昨年まで総合優勝を争っていたアウディ、トヨタに加えて、ル・マンで数々の栄冠を手にしてきたポルシェが16年ぶりに耐久レースの最高峰クラスに“復帰”することでも注目が集まるなか、ついに今季の公式テストが幕を開けた。
終始ドライコンディションで推移したテスト初日のトップにつけたのは、20号車ポルシェ。最初のセッションで3番手につけると、2回目、そしてナイトセッションとなった3回目の走行では続けて首位タイムをマーク。3回目のセッションで記録した1分41秒289は、2番手以下にコンマ7秒以上の差をつけてこの日のトップタイムとなった。
続いて、最初のセッションでトップタイムをマークしている2号車アウディR18 e-トロン・クワトロが、2回目のセッションのタイムで2番手に。3番手にはポルシェの14号車919ハイブリッドが入り、前日に新型車両のお披露目を行ったばかりのトヨタ勢は、7号車TS040ハイブリッドが4番手につけている。
LMP2クラスでは、中野信治がドライブするミレニアム・レーシングの23号車オレカ03・ニッサンが1分48秒970で総合9番手につけ、この日のクラス首位に。中野は、最初のセッションは周回をすることができなかったものの、続く2回目のセッションで1分48秒970のベストタイムをマークしている。総合10番手には、今季からOAKレーシングがオペレートするG-ドライブ・レーシングの26号車モーガン・ニッサンが続いた。
LM-GTEプロクラスは、フレデリック・マコウィッキもドライブするポルシェ・チーム・マンタイの92号車ポルシェ911 RSRが総合15番手につけて初日のクラス首位に。背後の総合16番手にAFコルセの71号車フェラーリ458イタリアがつけた一方、アストンマーチン・レーシング(AMR)の99号車アストンマーチン・バンテージV8はLM-GTEアマクラスのマシンを挟んで総合22番手となっている。そのLM-GTEアマクラスでは、8スター・モータースポーツの90号車フェラーリ458イタリアが初日のトップとなっている。
ポール・リカール公式テストは29日も行われ、2回の走行セッションが予定されている。