WEC世界耐久選手権は28日~29日にフランスのポール・リカール・サーキットで開幕前の公式テストが行われ、計25台が参加。2日間の総合トップタイムはティモ・ベルンハルト/マーク・ウエーバー/ブレンドン・ハートレー組の20号車ポルシェ919ハイブリッドがマークした1分41秒289となった。
4月の開幕を前に、ポール・リカールで行われたWEC公式テスト。数千人のファンもサーキットを訪れる中、28日に夜間の走行を含む3回、29日に2回の走行セッションが行われ、各マシンとも周回を重ねた。
ドライコンディションで推移したテスト2日目は、アウディの1号車R18 e-トロン・クワトロがトップタイムをマーク。ポルシェ勢が続く形となったほか、LMP2クラスでは松田次生やリチャード・ブラッドレーがドライブするKCMGの47号車オレカ03・ニッサンがクラス首位に立っている。
ただ、多くのマシンのベストタイムは1日目に記録されているため、2日間の総合順位は、1日目の結果とほとんど変わらない形に。首位につけた20号車919ハイブリッドのタイムも、初日最後のセッションに記録されたものとなっている。2番手に2号車アウディR18 e-トロン・クワトロ、3番手に14号車919ハイブリッドが続き、7号車トヨタTS040ハイブリッドが4番手につけている。
なお今回のテストでは、ポルシェがローダウンフォース仕様、アウディがハイダウンフォース仕様、そしてトヨタはル・マン用とスプリント用の双方のパッケージをテストしたと見られている。
LMP2クラスの首位タイムは、中野信治がドライブするミレニアム・レーシングの23号車オレカ03・ニッサンが記録。ただ、ミレニアム・レーシングの2台や、クラス2番手に続いたG-ドライブ・レーシングのマシンは、シリーズで年間に使用できるエンジンに限りがあるため、2日目の走行を制限。ミレニアムの2台は初日しか走行を行わなかった。
LM-GTEプロクラスでは、ポルシェ・チーム・マンタイの92号車911 RSRが初日のタイムでクラストップに。ただ、92号車911 RSRも、最後のセッションでは走行を行っていない。LM-GTEアマクラスでは、8スター・モータースポーツの90号車フェラーリ458イタリアが2日間を通してのクラス首位となっている。
WECの開幕戦シルバーストンは4月20日に6時間の決勝レースが行われる。