WEC世界耐久選手権第3戦ル・マン24時間でデビューする予定のトヨタTS030ハイブリッドが、5月8日(火)から5月10日(木)までの3日間、スペインのモーターランド・アラゴンで耐久テストを実施した。

 このテストに先立ち、TS030を走らせるトヨタ・レーシングは本来デビュー予定だったWEC第2戦スパに立ち寄り、アウディR18 e-トロン・クワトロとの初顔合わせに臨んだが、その際にも披露されていた新しい空力パッケージ、そしてハイブリッドシステムのアップデート版を実走させる開発プログラムをアラゴンで実施。9日朝から30時間のレースシミュレーションも実施したという。

 このテストには、本番で7号車をドライブする予定のアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴という3名のドライバーに加え、8号車をドライブする予定のアンソニー・デイビッドソン、セバスチャン・ブエミも参加。デイビッドソンとブエミはドイツのトヨタ・モータースポーツGmbHでシミュレーターをこなしてのテスト参加となった。

 また、アラゴンでは実戦モードでのメカニックやドライバーのピットストップの作業練習も実施。トヨタ・レーシングではこの後も5月下旬に最終テストを予定しており、その後いよいよル・マンに臨むことになる。

「今回我々は、コースレイアウトからもたらされる高い前後左右G、路面からの振動、地中海特有の高温の条件等、非常にチャレンジングなコースでの走行テストを行いました」と語るのは、トヨタ・レーシングの村田久武ハイブリッド・プロジェクトリーダー。

「ル・マン本戦前に、我々のTHS-Rシステムをテストするにはうってつけの条件で、非常に多くのデータを集積することができました」とテストを振り返っている。

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