今月12日、トヨタが2016年のWEC世界耐久選手権に投入する『TS050ハイブリッド』のシェイクダウンテストがスペインのモーターランド・アラゴンで行われた。
完全新設計となるトヨタのLMP1プロトタイプは、12日火曜日にファクトリードライバーのステファン・サラザンによってシェイクダウンが行われ、チームメイトのセバスチャン・ブエミとマイク・コンウェイも参加した。
今回の3日間にわたるテストでは、新車『TS050ハイブリッド』とともに2015年型の『TS040ハイブリッド』も持ち込まれている。
「すべてうまくいったが、現段階で言えることはそれが全てだ」とトヨタ・モータースポーツGmbHのスポークスマンは語っている。
トヨタは、フランスのポール・リカールでWECのプレシーズンテストが開幕する前日(3月24日)に当地で新車の発表イベントを予定しているが、これまで新車の技術的な詳細は公表されていない。
ただ、昨年6月には、3.7リッターのV8自然吸気エンジンに代わる新たなガソリンエンジンの開発を明らかにしていることから、2012年以降使用してきたスーパーキャパシタに代わるハイブリッドエネルギー用の電池エネルギー貯蔵システムを導入するとみられている。
また彼らは、新しいエンジンについてターボチャージャー付きのユニットになると公言しており、昨年ダブルタイトルを獲得したポルシェ919ハイブリッドと同じV型4気筒になるものと理解されている。
さらに『TS050ハイブリッド』は、ポルシェのような排気ガスを利用したエネルギー回収ではなく、フロントおよびリヤアクスルによるエネルギー回生を継続することも認めている。
トヨタのライバル、アウディとポルシェは、アウディが昨年11月にポール・リカールで、ポルシェも12月にモーターランド・アラゴンで最初のテストをすでに実施している。
