ニッサンは23日、2016年の世界耐久選手権(WEC)/ル・マン24時間におけるLMP1クラスへの参戦を取りやめると発表した。

 ニッサンは今年、プロトタイプカーの常識を覆すFFレイアウトを採用したLMP1車両『GT-R LMニスモ』を開発し、WECにエントリー。しかし、開発の遅れによりシリーズの序盤2戦は欠場。第3戦のル・マン24時間には3台体制で参戦したものの、多数のトラブルに見舞われ2台がリタイア。残った1台も完走扱いとはならなかった。

 その後、今季WECの残りのレースも欠場することになったが、10月はじめには、16年からシリーズへの参戦を再開すると発表。チーム代表の変更など組織改革も行い、来年に向けた開発を継続。今月上旬にもアメリカでテストを実施していた。

 しかし今回の発表によると、ニッサンは「目標を達成することは難しい」と判断。「より長期的なレース戦略の策定に集中する」ことになったのだという。2017年以降の活動については、今回の発表では触れられておらず、今後もLMP1での活動を続けていくのかどうかについては不明だ。

 今後のWECでの活動については、「今後もLMP3クラスを含め、エンジン供給を通じて世界耐久選手権をサポートして行きます」とのみ記されている。

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