第81回ル・マン24時間耐久レースは、スタートから16時間を迎えた。少しずつ空が白みはじめる中、2号車アウディR18 e-トロン・クワトロが変わらず首位をキープ。8号車、7号車という2台のトヨタTS030ハイブリッドが1周差ずつで追っている。
レース折り返しとなる12時間を過ぎた後、3時4分にLM-GTEアマクラスの54号車フェラーリ458がクラッシュ。ガードレール補修の必要性が出てこのレース7度目のセーフティカーが出動し、ほぼ1時間近いSCランが行われた。
SCラン終了近くとなる頃には、さらにサーキットにはかなり強い雨も降り出した。そのためSCは急遽延長。この間に多くのチームはピットに入り、インターミディエイトに交換している。スリッピーなコンディションの中でスピンやコースアウトも相次ぎ、レースは持久戦の様相を呈してきた。
その後雨は止み、コースは再びドライへと変化。そんな中、2号車アウディはミスなく走行を続け首位をキープ。残り8時間というところで、236周を消化。2番手にはこちらもカナード補修を行った他は大きなアクシデント等なく走行を続ける8号車トヨタが続き、2台の差は1周。2号車アウディに何かアクシデントがあれば、すぐに逆転できるポジションとなっている。
3番手には7号車トヨタTS030ハイブリッドがつけているが、途中イレギュラーのピットストップを行ったこともあり、8号車トヨタとは1周差がついている。また、4番手の3号車アウディとは同一周回となった。途中、クランクセンサーのトラブルに見舞われ遅れた1号車アウディは、追い上げをみせ8番手までポジションを戻したものの、コクピット内部のトラブルが発生、またガレージに入れられタイムロスを喫した。
LMP2クラスは、序盤以降終始ワン・ツーをキープしているOAKレーシングのモーガン・ニッサンが盤石の体制。24号車が首位、35号車が2番手に続いており、3番手には2周差でグリーブス・モータースポーツの42号車ザイテック・ニッサンが続いている。なお、LMP2クラスに参戦しているふたりの日本人ドライバー、中野信治の25号車、井原慶子の28号車ともに、すでにリタイアを喫している。
LM-GTEプロクラスは、ポルシェvsアストンマーチンが僅差の攻防戦を展開している。現在トップは92号車ポルシェ911 RSRで、97号車アストンマーチン・バンテージ、99号車アストンマーチン、91号車ポルシェと続く。この4台は同一周回での戦いだ。
小林可夢偉が乗り込む71号車フェラーリは、ノーズ部分にダメージを抱えながらも粘りの走行を続け、現在クラス6番手となっている。