2025年のル・マン24時間レースが終わった翌々日、中嶋一貴TGR-E(トヨタガズーレーシング・ヨーロッパ)副会長はトヨタWECチームのヘッドクォーターがあるドイツのケルンに戻り、チームスタッフとのデブリーフィングを経て、改めて今年のレースを振り返った。
■力負けは明確も「人とチームの力が劣っていたとは思わない」
「率直に言って完敗です。非常にカジュアルな言い方すると、へこむ結果です。テストデーの時から、周りに直線が速いクルマが多いなとは思っていたので、それが心配点でもあり、いろいろと裏で議論していた部分もありました。ただ、決勝のパフォーマンスに関しては練習走行中から悪くはないように見えるタイミングもあったので、チャンスがないわけではないという希望を持ってレースに臨んだ部分もありました」
GR010ハイブリッドは昨年のル・マン24時間でも予選で下位に沈んだが、決勝ではトップを競う好ペースを発揮。最後までフェラーリと優勝を争った。それだけに、今年もレースでは上位を争えるのではないかという希望を、チームの面々は抱いていたようだ。