4月下旬、WEC世界耐久選手権第3戦スパ・フランコルシャン6時間レースを前にしたTOYOTA GAZOO Racing WECチームのシミュレーター・セッションに、特別に立ち会うことが許された。

 WECを戦う“前線基地”でもあるドイツ・ケルンのTGR-Eに到着し、案内された先は、以前に取材したシミュレーターとは別の部屋。そう、今回は昨年末から稼働を開始した、TGR-Eが誇る最新シミュレーターでのセッションを垣間見ることとなったのだ(秘匿事項の多い最新設備ゆえ、残念ながら筐体の撮影はNG)。

 明るく綺麗なコントロールルームに入るとすでにセッションは始まっており、数人のエンジニアたちとともに平川亮の姿があった。ガラスの向こうでコクピットに座ってシミュレーターを操るのは、ブレンドン・ハートレー。その声が、スピーカーを通して部屋全体に伝わる。こちら側からは、8号車レースエンジニアのライアン・ディングル氏がマイクを通してハートレーとコミュニケーションを図り、セットアップが煮詰められていった。

 しばらくすると平川が後方の控室で準備を整え、まるでジョギングにでも出かけるかのようなTシャツ・短パンという出で立ちで、やはり同じような姿で作業にあたっていたハートレーと交代するために、コクピットへと向かった。

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