元WRCドライバーでTGR WRCチャレンジプログラムのチーフインストラクターを務めるミッコ・ヒルボネンは、2期生のラリー2マシンでの初陣を見届け、「いいスタートを切ったことにとても満足している」とふたりの挑戦を評した。
「(小暮)ひかると(山本)雄紀にとって、エキサイティングな一週間となった。彼らは多くの新しいことに直面したし、新しいトヨタGRヤリス・ラリー2をドライブすることにもプレッシャーを感じていたはずだ」
「ステージはグラベル(砂利)が多く出ているコンディションだったため、タイヤを少しセーブすることも考えなければならず、難しいラリーだった。それでも、ふたりともプッシュできる時にはプッシュし、本当に堅実でスマートなドライブをしたよ」
「今回の一番の目標は、新しいクルマでできるだけ多くの距離を走ることだったが、ふたりとも非常にうまくやってくれた。タイヤマネジメントや、競技レベルのスピードでこのクルマを走らせる方法など、今回のラリーで多くの経験を積むことができ、次戦のラリー・スウェーデンに向けて素晴らしい準備になった思う」
●小暮ひかる(SM1クラス8位/トヨタGRヤリス・ラリー2)
「まず何よりも、このラリーを完走することができて嬉しいです。始まる前は少しナーバスになっていましたが、すべてがうまくいきました」
「トヨタGRヤリス・ラリー2のフィーリングはとても良く、結果にも満足しています。運転のリズムとクルマのフィーリングを掴むことに集中していたので、自分のスピードに関してはそれほど意識していませんでしたが、結果的に速さもあったので良かったです」
「ラリー2に乗り換えてスピード域は上がりましたが、落ち着いてスムーズに走ることができたので満足しています。路面が荒れていたり、滑りやすいコンディションでは少し苦戦し、とくに金曜日のスーパーSSは手を焼きました。それでもシーズン最初のラリーでしたし、次のラリー・スウェーデンに向けて改善に集中したいと思います」
●山本雄紀(SM1クラス9位/トヨタGRヤリス・ラリー2)
「とてもいい経験になりました。トヨタGRヤリス・ラリー2で出場した初めてのラリーで、何もかもが新しくワクワクしていました。ラリーを完走し、すべてのステージを走り切ることが今回の目標でしたし、絶対にやり遂げなければならないことだったので、達成することができて本当に良かったです」
「ラリー前のプレイベントテストでは非常にいいフィーリングが得られていたので、ラリー本番でも同じリズムをキープすることを心がけていました。もちろん、さまざまなコンディションに直面したため簡単には行かず、序盤は少し慎重になり過ぎました」
「しかし、ステージを重ねるごとに自信がつき、フィーリングもどんどん良くなって行きました。今回、いくつか異なるタイプのステージを走れたことは、ラリー・スウェーデンに向けていい予行演習になりましたし、次のチャレンジに向けて心の準備もできました」

