更新日: 2024.03.29 20:30
アリソンジャパン、日野チームスガワラのダカールラリー2024参戦車に『アリソン3000シリーズ』を提供
チームはトラック部門総合6位に入賞、5年ぶりのシングルフィニッシュ
東京2024年3月28日――中・大型商用車向けオートマチックトランスミッションの世界最大手メーカー、アリソントランスミッションの日本法人であるアリソンジャパン株式会社(取締役:ブライアン・ジーゼルハート)は、トルクコンバーター式6速フルオートマチックトランスミッション、アリソン3000シリーズ(TM)を、ダカール・ラリー2024に参戦した日野チームスガワラに提供したことを公表しました。
日野自動車と日本レーシングマネージメントで構成されるダカール・ラリー共同参戦チーム“日野チームスガワラ”は、ドライバー兼チーム代表の菅原照仁氏率いるチームで、1991年から参戦し、30年を超えるレース経験を有します。
チームは、ボンネット車両である日野600シリーズに、過去のレース経験で実証された加速性と耐久性に優れたアリソン3000シリーズ(TM)を搭載した車両でダカール・ラリー2024のT5トラック部門に参戦し、今大会では大型車が上位の多くを占めるトラック部門において、総合6位入賞を果たし、33回連続完走を達成しました。ダカール・ラリー2024は、2024年1月5日にサウジアラビアのアルウラをスタートし、14日間国内を走破しながら1月19日にヤンブーに帰着しました。
2024年参戦車両は、死の砂漠と形容されるエンプティ・クオーターの砂丘を走破できるよう徹底した軽量化を図り、2023年参戦車両と比較して約400kgもの軽量化に成功しました。また、歌舞伎の隈取をモチーフとした、日本文化を世界に発信する新たな車両デザインを採用し、軽快感、疾風感を表しています。
菅原氏は、「参戦車の技術力が向上していることに伴い、年々コース設定が厳しくなってきています。過去のレースでは市販車の改造車で参戦するチームも多数ありましたが、その姿はほぼなくなるほどの難しいコースとなっています。我々は30年もの参戦経験を有するなか、厳しい気象条件下でのATの耐熱性能を上げるためにオイルクーラーを大型化するなどして対策を講じてきました。砂地走行時、変速時にトルク抜けすると急ブレーキを踏んでいるような感覚があるくらい致命的な減速につながりますが、トルク抜けのないATによるシームレスな変速は、平均車速を維持、向上するためにも重要です。また、難コースを制するには車両性能はもとより、砂地でスタックや横転をしないようなドライバーの経験値が重要で、いかにミスを減らすかがタイムアップに欠かせません。砂丘の勾配は30度程度もあり、簡単に登ることはできませんが、そこで横転しないようハンドリングを絶妙に調整する際にも両手でしっかりハンドルを握ることのできるAT車はドライバーへの負担軽減になっていると感じます。過去のAT車での参戦経験から、アリソン製ATのスムーズな加速性能と耐久性には信頼を置いています」と語りました。
日野600シリーズに搭載されているアリソン3000シリーズは、エンジントルクを最大1.77倍に増幅するトルクコンバーターが搭載されておりパワフルな発進性能を発揮します。また、Continuous Power Technology(TM)が間断なく動力を伝達するので、トルク抜けなく安心して操作できるだけでなく、1秒を争うレースでのタイムアップに寄与します。アリソンのフルオートマチックトランスミッションは、厳しい環境下でも耐久性、堅牢性を確保しながら優れた走破性が実現できるよう、長年技術開発を進めており、現在、防衛車両や南極観測車、雪上車など幅広い分野で採用され、世界中で活躍しています。
アリソン 3000シリーズは特許取得済みのトルクコンバーターにより発進時のエンジントルクを増幅させ、優れた発進性能を有します。また、Continuous Power Technology(TM)により間断なくタイヤにパワーを伝達します。