9月11日(木)、南米チリ中部ビオビオ州にて2025年WRC世界ラリー選手権の第11戦『ラリー・チリ・ビオビオ』のシェイクダウンが行われ、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのオィット・タナック(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップタイムを記録。日本人ドライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は7番手となった。
■タイヤに厳しいチリの路面コンディション
全14戦が開催される2025年シーズンのWRC。第11戦の舞台は南米チリの中部ビオビオ州だ。シェイクダウンは他のSSから20km近く北に位置する全長6.79kmの区間にて、現地時間午前9時過ぎにスタートを迎えた。
天候は晴れるも、前日の雨で濡れたグラベル(未舗装路)は完全には乾かず、ステージ終盤を中心にハーフウエットに。そんななか、最初のアタックでは、真っ先に出走したトヨタ・ガズー・レーシングWRTのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が3分21秒8のベストタイムを刻む。
2番手には1.4秒差の3分23秒2をマークしたカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)、3番手に1.5秒差の3分23秒3をマークしたタナックが続いた。
去年のチリ戦をスキップした勝田の1走目は、エバンスから9.5秒差の3分31秒3。勝田は1走目の後に「昨年の経験がないことはかなり影響すると思います。難しい状況ですが、ベストを尽くします」とコメントしている。
砂利の多い路面でタイヤの摩耗が激しいコンディションのなか、各車はタイヤを温存しつつ、車両の調整や路面変化の確認を進めた。最終的に、2走目でタナックが3分21秒5をマークしシェイクダウンのトップタイムを塗り替えた。2番手に0.1秒差のロバンペラ、3番手に0.3秒差のエバンス、4番手にWRC200戦目を迎えたセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)と、トヨタ・ガズー・レーシングWRTが2-4で続いた。
0.1秒差の2番手でシェイクダウンを終えたロバンペラはコ・ドライバーのヨンネ・ハルットゥネンとの間で音声トラブルに見舞われたという。勝田は2走目で3分25秒3をマークし、タナックから3.8秒差の7番手につけた。
12日デイ1のSS総距離は112.76km。最初のSS1は現地8時15分(日本時間21時15分)に開始、締めのSS6は現地16時27分(日本時間13日4時27分)から行われる予定だ。





