10月18日(土)、ドイツとチェコを舞台に2025年WRC世界ラリー選手権の第12戦『セントラル・ヨーロピアン・ラリー(CER)』のデイ3が行われ、首位からスタートしたセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)がまさかのクラッシュを喫し、代わってカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合首位に立った。日本の勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合4番手で大会3日目を終えた。

 そんなデイ3を終えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。

■Mスポーツ・フォードWRT

●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合35番手

「1回目は高速スピン、そして2回目でもそうだった。でも僕の出走順は有利だったから、落ち着いてステージの最後まで走りきったよ」

「今日は金曜日よりも効率的に走ろうと思って、まずまずのペースを保つことができた。僕たちは最後の4ステージで、上位4人と同じくらいの速さだったし、そのことを活かして日曜日に何ができるか見ていきたい」

●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合8番手

「今日はおおむね楽しく走ることができたよ。どのステージも特別なものだが、とくに午前中はそうだった。チェコの国境を越えたとき、路面はまだウエットだった。でもステージのコンディションは、実際にはそれほど悪くはなく、僕達の状況から予想していたよりも良かった」

「僕たちは、他のラリーよりもグレッグ(ミュンスター)に近づいていると思う。だから今回は素晴らしい前進になったと思うが、明日はもっと改善していきたい」

「最終日は4つのステージがあるが、とにかく完走して、くだらないミスや技術的な問題を起こさないことが重要だ。最近その点ではかなりの不運に見舞われてきたからね」

ジョシュ・マッカーリーン(フォード・プーマ・ラリー1)
ジョシュ・マッカーリーン(フォード・プーマ・ラリー1)2025年WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー

■ヒョンデ・シェル・モービスWRT

●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合7番手

「今日は多くのことを学んだ。とくに午後には確実に改善が見られたんだ」

「明日は今週末から得られる情報を最大限に活用する日になる。オィット(・タナック)は今日、とくに難しい場面で以前よりずっと安定したフィーリングを得ていたようなので、こうしたことがすべて改善しているのだろう」

「明日もさまざまなセットアップをテストしていく。僕たちは考えのなかではすでに日本にいるが、これからの数ポイントの追加がこのシーズンを変えるかもしれない」

●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合2番手

「今日は安定していたが、難しいコンディションではまだ少しミスをしていた」

「ステージでスピードを上げるために、バランスを少し改善することができたが、まだ最速のマシンに肩を並べることはできていない」

「明日のステージが僕たちに合っているかどうかはわからないが、今日の終わりの僕たちのポジションを守るために、できることはすべてやるようにベストを尽くしていく」

●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合5番手

「今日はティエリー(・ヌービル)のおかげで方向性を見つけることができた」

「彼は僕たちよりもわずかに良いセットアップを見つけたので、僕たちに何が欠けていたのか理解できたんだ」

「(第4戦)カナリア諸島では感じられなかった本当に素晴らしいペースをフラットな道では出すことができたが、よりバンピーで滑りやすいセクションではまだ苦戦している。明日は楽しみたいので、今日の教訓を生かして進んでいく」

ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)
前日のクラッシュでポジションを下げたが、チームのために多くのセットアップを試したティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) 2025年WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー

■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)

●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合3番手

「今日はまずまずの1日だったが、とくに午後のペースは満足のいくものではなかった」

「プッシュはしていたが、ペースを充分に発揮できず、望むレベルには達していなかった。日中クルマにいくつか変更を加えたが、必ずしも良い方向には向かわなかったんだ」

「だからこそ、明日多くのポイントを獲得できるように、今夜その原因を解明する必要がある」

●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合首位

「自分たちにとっては良い1日だった。セブ(セバスチャン・オジエ)とは本当に緊迫した良い戦いを続けていたが、彼と戦うのは決して楽ではない。彼のアクシデントは残念だが、セブとヴァンサン(・ランデ/コドライバー)が無事で何よりだ」

「その後は自分たちの仕事に集中するだけだったが、前に走ったクルマによって大量のダートが道に掻き出されていた状況で、かなりうまく対応できたと思う。良いペースとリズムを保ち、リスクを冒すことなく運転を楽しむことができた」

「自分たちを含む全員ができるだけ多くのポイントを必要としているので、明日はシーズン終盤において重要な日になる。優勝も確実なものにしなければならないので簡単ではないが、ベストを尽くすつもりだ」

カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)
カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー

●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3リタイア

「雨と落ち葉により、今日の2本目がもっとも難しいステージになることは分かっていたが、それでも良いリズムとフィーリングで走れていた」

「残念ながら、ステージの終盤に差し掛かった頃、フロント左タイヤの空気圧が低下し始めた。そして高速の右コーナーを走行中に、どうすることもできずアンダーステアが出て側溝に落ち、木に当たってしまった。悔しいが、あの状況で他にできることはなかったと思うし、運に左右される時もある」

「それでも、明日再スタートできる見込みがあるのは良い知らせであり、10ポイントのボーナスポイントをすべて獲得できるように全力を尽くすつもりだ。」

●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合4番手

「全体的には良い1日でしたが、午前の2本目のステージでかなりタイムを失ってしまったので、完全に満足しているわけではありません」

「非常にトリッキーなコンディションのセクションもあり、そのような場所では充分に力を発揮することができませんでした。一方、すべてが順調に機能していた『クラトヴィ』(SS11/13)ではベストタイムを2回記録することができましたし、他のステージでもクルマのフィーリングは良く、プッシュすればタイムが出たというのは良い兆候です」

「日曜日はまだ長い距離を走るので、プッシュし続けるつもりです」

勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)
勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー

■TGR-WRT2

●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合6番手

「今日もまたトリッキーな一日だった。昨日と同じようにステージのタイムは良い時もあれば、そうでもない時もあった」

「そのことから学ぶべき点は多いが、ミスやトラブルなく安定したペースで上位に近づけたことについてはおおむね満足している」

「明日は非常に長いパワーステージを含め、まだかなりの距離が残っているが、どれも良いステージなので走るのが楽しみだ」

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