5月6日(水)、2026年WRC世界ラリー選手権の第6戦『ラリー・ポルトガル』のシェイクダウンがポルトガルのマトジニョス近郊で行われ、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップタイムをマークした。2番手にはサミ・パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1)、3番手にはアドリアン・フルモー(ヒョンデi20 Nラリー1)が続いている。
シェイクダウンの舞台となった『バルタール』の5.72kmは、ポルトガル特有のルースグラベル(滑りやすい砂利)に覆われたステージだ。今シーズン初の本格的な欧州グラベル戦の開幕を告げるこのセッションで、各陣営は週末に向けたマシンの感触を確かめた。
セッション開始直後、1走目で3分53秒6を記録して最初にトップに立ったのはフルモーだった。ターマックよりもグラベルに自信を持っていると言われるヒョンデ勢のポテンシャルの高さを証明する滑り出しを見せる。
しかし2走目に入ると、パヤリが一気にペースを上げて3分51秒5をマークし、暫定トップに浮上。今季グラベル初戦でもトヨタの若手が速さを見せつけた。
そのパヤリのタイムを最後の3走目で上回ったのがヌービルだ。2走目まではパヤリから1.4秒遅れており、グラベルでのマシンの挙動に苦戦気味だったものの、最後はきっちりまとめて3分51秒2を記録し、トップタイムを奪取した。ただ、セッション後には「マシンの改善が必要で限界が掴めない」と語り、ヒョンデのセッティングにはまだ課題が残っている様子だ。
4番手には、現在ポイントリーダーのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)と、パートタイム参戦ながら大健闘を見せたマルティン・セスクス(フォード・プーマ・ラリー1)が、トップから0.6秒遅れの3分51秒8で同タイムで並んだ。それにわずか0.1秒差の6番手でオリバー・ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が続いている。
日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、トップのヌービルから1.2秒遅れの7番手タイムを記録した。路面掃除の負担や本番の長丁場を見据え、まずは無難にシェイクダウンをこなした形だ。勝田から0.2秒遅れの8番手には、今季のラリー1カーでのグラベル走行が初となるダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)がつけている。
また、注目のセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、1走目こそ本気でアタックして上位タイムを出したものの、2走目以降はタイム更新を狙わず、VIP向けの同乗走行に専念。マシンのマイレージ温存やタイヤの節約など、周囲とは異なるランプランでセッションを終え、11番手となっている。
今季5戦全勝と圧倒的な強さを見せるトヨタに対し、グラベル初戦ではヒョンデが意地を見せる滑り出しとなった。ラリーはこのあと、7日(木)の午後からデイ1として本格的な競技がスタートする。SS1は現地15時05分(日本時間23時05分)に開始される予定だ。




