このテストに使用されたプジョーを筆頭に、フォルクスワーゲン、アウディなどはいずれもワークス体制でWorldRXをサポートしており、前出のベラミーによれば、技術的にもフォーマットに最適なEVマシンこそ「メーカーが望んでいるものだ」と語っている。

「4セッションの予選ヒートは4周、セミファイナルとファイナルは6周。航続距離を心配する必要がなく、セッション時間も短いことから熱害の心配も少ない」

「そして何より、我々が日常生活で目にする各社の主力ハッチバック・モデルたちがそのままレースを繰り広げるのだから、彼らがそれをどう役立てるかを検討する価値があるのは一目瞭然だ」

 ただし、ベラミーは現在のトップカテゴリーである内燃機関のスーパーカー・クラスとの混走は考えていない、ということも付け加えた。

F1とFEのように、既存のトップカテゴリーとは混走しない方針を採る

「もちろん、性能的に競合しないことも含め、同一クラスでの混走は考えていない。あくまで同じ週末の別クラスでの運用になるだろう。パワフルな内燃機関をトップクラスに据えておくのは、我々にとっても非常に重要なんだ」

「現行のレギュレーションの策定と運用に多額の投資をしてきたので、ここから離れるつもりはない。現在のフォーミュラEがF1にはなり得ないように、RXスーパーカーも、エレクトリック・ラリークロスに取って代わられることはないだろう」

2016年からEV推進に熱心だったというVWは、北米のGRCにもワークス参戦する
WorldRXは毎戦現地のトラックにも多くのファンを集めている

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