総合4番手から約10秒先行するライバルを追いかけるラッピは、今季初の表彰台を目指しSS11に臨むが、ステージ途中でマシンのリヤを縁石にヒットさせてしまう。
このアクシデントによってラッピはタイヤ交換を強いられ、約2分のタイムをロス。総合7番手に順位を下げてしまう。
しかし、迎えた最終SS12ではラリー初日から随所で見せているスピードを遺憾なく発揮。コルシカで過去4連覇を達成しているセバスチャン・ローブ(シトロエンC3 WRC)をも上回るステージトップタイムをマークして、ボーナスポイントの5点とともに総合6位の座を手にしている。
「チーム全員が今回の結果を喜んでいるはずだ。オット(・タナク)は本当に素晴らしいリザルトを残してくれた。また、エサペッカ(・ラッピ)は残念ながら表彰台こそ逃したが、とても良い走りをみせた」と語るのはTOYOTA GAZOO Racing WRTのトミ・マキネン代表。
「ツール・ド・コルスは我々北欧出身のドライバーにとってもっとも難しいラリーのひとつであることは、私も昔は選手として出場していたから、よく理解している。ステージは非常に難易度が高く、クルマに対し最大限の自信を持てなければ速く走ることができないんだ」
「デイ1ではやや苦戦することになったが、その後の2日間のパフォーマンスは本当に素晴らしかったと思う。我々は常に学び続けているし、今回学習した多くのことはきっと、次のターマックラリーでチームの助けになるはずだ」
WRC次戦は4月26~29日、アルゼンチンのコルドバ近郊で開催される第5戦ラリー・アルゼンティーナ。谷の間のハイスピードステージや山岳地帯を走るこのラリーの路面はグラベル(未舗装路)となる。


