そして難しいコンディションとなった競技3日目に、オジエやヌービルを上回るペースを見せたのがトヨタ勢。この日行われた全ステージでステージ1位、ステージ2位を獲得する圧倒的な速さをみせつけた。

 この結果、SS10でステージ2位に入ったヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合4番手。全ステージでトップにつけたオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が15秒後方の総合5番手につけた。

 SS9、11、12でステージ2位につけたクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)は総合6番手でタナクとは3分10秒8の差がついている。

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)

 ライバルとは違い、午後のステージにスタッドなしタイヤで臨んだタナクは「周りと違うことを試すことを勧めてくれたスタッフに感謝したい」と述べた。

「もしコース上にもっと氷が張っている箇所が多ければ、タイムを失っていたもしれない。ただ走り出してすぐにいいペースを掴めたし自信も持てたよ」

「明日も同じペースを発揮できたらいいね。今日と同じようなドライのターマック(舗装路)でのステージになるだろうから、まだポジションを上げるチャンスは残っている。どんな展開になるか予想がつかないけど、全力で挑むよ」

 オジエ、ヌービルに続く総合3番手はWRC9連覇の経験を持つレジェンド、セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)が獲得。前方のヌービルとは2分近い差がついているが、後方のラトバラとは2.3秒差で表彰台を争っている。

 前日総合3番手だったアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)はSS9の最終コーナーで土手にヒットしてマシンの左リヤを破損しリタイアしたほか、エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)も同じくSS9でエンジントラブルがありリタイアとなった。

 そのほかエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)も立ち木にクラッシュしてリタイアするなど、上位クラスにリタイアが相次いだこともあり、WRC2プロを争うガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタR5)が総合7番手に食い込んでいる。

 トミ・マキネン・レーシングのフィエスタR5で戦う勝田貴元は総合13番手。R5車両では7番手のポジションにつけている。

 競技最終日となる27日はSS13〜16で争われる。このうち最終ステージのSS16はステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージとして争われる。

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