一方、勝田も「今回はペースノート作りがとても難しく感じた」と話すものの、SS5では得意とするターマックステージでトップタイムをマークし、無事にゴールランプまでマシンを運んだ。
「1年前のノートでは完走できませんでした。最後のステージではタイヤをバーストさせてしまいましたが、最後まで走り切ることができて本当によかったと思います。自分の課題も具体的に分かってきました。少しでも多くの経験を踏んで、ひとつひとつ改善し、自分の成長につなげたいと思います」と振り返った勝田は、総合11位完走を果たした。
そして総合1位と9.6秒差、2位とは僅か1.6秒差で総合3位入賞となった新井は、「SS4でハーフスピンしてしまうなど、トップとかなり離されてしまったステージもありましたが、最後のSS8とSS9で差を詰めることができて良かったです」と笑顔をみせた。
「ペースノートの表現について、これまでグレンとふたりで試行錯誤しながら色々やってきたことがうまく機能しました。それが良い結果へとつながり、自信にもなりました。次の課題はもっと自然に運転ができるようになること。また、地元ドライバーがどう走っているかを考えて走ることができれば、次はもっといい勝負ができると思います」と、新井。
ふたり合わせて4ステージでトップタイムという成果に、ここまでの全イベントでインストラクティングを任されてきたヨウニ・アンプヤは、その育成の成果に一定の評価が得られたとコメントした。
「ふたりがそれぞれトップタイムを出したことは驚きではなく、やるべきことを着実にこなした彼らの当然の結果だ。新井がふたつのステージでタイムロスしてしまったことはとても残念だったが、ペースを取り戻してからの彼の走りは素晴らしかった。 勝田の走りは彼のペースノート経験の少なさがまだ影響しているが、今後さらに経験を積んでいけば競技スピードは自然についてくるはずだ」
