上位2クラスがフルEV化されるうち、従来のエリート・プロ・クラスに代わってトップカテゴリーに据えられる『アンドロス・スポーツ01』クラスは、エキサゴン・エンジニアリングによって開発された上記のマシン構成に、チームが独自のボディワークを架装することが認められ、共通ボディとして用意される“アンドロス・スポーツ”と呼ばれるボディを選択することも可能となる。

 新たにルノーのファクトリーサポートを受けるDAレーシングは、2019年6月に新型に切り替わったEVモデルの『ルノーZOE』を投入。シリーズ4連覇を達成しているジャン-バティスト・デュブールをエースに、同じくEVシングルシーターのABBフォーミュラE選手権で4シーズンを戦ったニコラ・プロストを招聘した。

 そしてフランス国内のGT選手権ではアウディのカスタマーとしても活動するセインテロックは、唯一の3台体制を敷き『アウディA1』のボディをチョイス。そのドライバー体制も強力な布陣となり、WTCR世界ツーリングカー・カップ参戦組で2017/18年のアンドロス・エレクトリック王者でもあるオーレリアン・パニスと、WorldRX世界ラリークロス選手権で2019年ドライバーズランキング2位となったアンドレアス・バッケルドを起用する。

 さらにアンドロス・スポーツの共通ボディキットを使用するYMRは、同じくWTCRでチームメイトを務める自らの甥っ子ヤン・エルラシェールをエースに据え、同じく共通ボディ使用のSLRはローブ自身も2戦にエントリーするほか、元F1ドライバーでこのアイスレーシング界の盟主でもあるオリビエ・パニスを迎え入れるなど強力な布陣を敷いた。

 同じくWTCR経験者で、WEC世界耐久選手権2018/19“スーパーシーズン”ではレベリオンにも所属したナサニエル・ベルトンは、シルヴィアン・プーシャー・コンペティションからのエントリーで新型『プジョー208』のボディを採用したマシンをドライブする。

 アンドロス・e-トロフィーは、12月7~8日にフランス・アルプス地方で世界的な知名度を誇るヴァル・トランスのスキーリゾートを舞台に、新EV時代のオープニングを迎える。

例年どおり、2017/18のアンドロス・エレクトリック王者オーレリアン・パニス(左)と親子競演を果たす
SLRと同じくAndros Sportの共通ボディキットを使用するYMRは、甥っ子を起用
シルヴィアン・プーシャー・コンペティションは、フルEVもラインアップする新型『プジョー208』を走らせる
サイクルロードレースの最高峰ツール・ド・フランスでも”名物超級山岳”として知られ、2019年大会では最終日シャンゼリゼの前日に設定されたヴァル・トランスが開幕戦の舞台となる

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