「昨年のリガで開催されたWorldRXイベントで、この“REVelution”コンセプトを採用したマシンをお披露目して以来、我々のエンジニアはパワートレイン・キットのシステム内容と機能を、とくにユーザーフレンドリーの面に着目して改良し、最適化を続けてきた」と説明するストール・グループ代表であり、同車の開発ドライバーも務めるマンフレッド・ストール。

「ここカクチでの我々のテーマは、ドライバーの視点から実際のレース週末を想定して、キットに施された最終変更がコンペティションの状況を通じてきちんと機能するかを検証し、承認を与えることだった」と続けるストール。

「昨年9月から各地でテストを続け、ヘイデン・パッドンらを始めとする数多くのプロフェッショナル・ドライバーにステアリングを託したおかげで、正直なところ、パワートレイン・システムのドライバビリティは従来のものとはまったく別次元のものに仕上がっている」

「個人的にも、このフィエスタElectRXをドライブすると、ほかのどんなマシンよりもドライバーとして大きな喜びがある。このEV車両とともに表彰台の頂点にカムバックすることができたのは、本当に素晴らしい経験になったよ」

 ストールとともにSTARDを創設した現CEOのマイケル・サコウィックも、今回の結果を受け、次のように語っている。

「2020年は全世界にとって、非常に困難で不確実な時期となった。その時間を経て、こうしてトラックに戻れたという事実も本当に格別なものだ。そして我々のフィエスタElectRXは、パドックの面々やライバルチーム、多くのファンに、とてもポジティブな反応で受け入れてもらうことができた」

「それに、大成功と言える検証結果を手にできたことも望外の喜びだ。我々は皆、このコンセプトの開発作業に膨大な情熱を燃やしてきたし、信念を持って取り組んだ。ここに記念すべき歴史的な一歩を記せたことをうれしく思っている」

 新生電動ラリークロス・シリーズのProjekt Eは、8月20〜23日開催の2020年WorldRX開幕戦スウェーデンで初の実戦を迎える。

フィエスタEvo.4のボディとシャシーに“REVelution”と呼ばれる電動パワートレイン・キットを搭載。150kWを発生する3モーター構成で、総合出力は612馬力にも達する
フィエスタEvo.4のボディとシャシーに“REVelution”と呼ばれる電動パワートレイン・キットを搭載。150kWを発生する3モーター構成で、総合出力は612馬力にも達する
新生電動ラリークロス・シリーズのProjekt Eは、8月20〜23日開催の2020年WorldRX開幕戦スウェーデンで初の実戦を迎える
新生電動ラリークロス・シリーズのProjekt Eは、8月20〜23日開催の2020年WorldRX開幕戦スウェーデンで初の実戦を迎える

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