その全5戦の内訳は、2021年1月22~24日にセネガル・ラックローズ近郊を舞台にオーシャン(海洋)ラウンドが行われ、3月4~6日に第2戦としてサウジアラビア北西部アル・ウラ地方のシャラーンでデザート(砂漠)ラウンドを開催。

 続いてネパールのカリガンダキ渓谷では、グラシア(氷河)戦が5月6~8日に争われ、8月27~29日にシリーズ最初の開催候補地としてアナウンスされたグリーンランド、カンゲルルススアークでアークティク(北極圏)ラウンドが実施される。

 本格的モータースポーツイベント初開催のグリーンランドを含め、この5つの開催各国では当地の環境保全活動を啓蒙するアクティビティも予定し、エクストリームEがビジョンに掲げる「人間の干渉の影響を浮き彫りにし、環境の保護と地球の保護に役立つEVの市場浸透を促進する」ことが主な狙いとされている。

 またレースフォーマットにも独自のスタイルが導入され、チームは“ジェンダーフリー”を目指して男女1名ずつのドライバーで構成。ドライバーとコドライバーとして2周のレースごとに、550PSを発生するワンメイクEVマシン『ODYSSEY 21』を乗り換え、1ラップずつドライブする形式が予定されている。

 フィスカー社の会長兼最高経営責任者であるヘンリック・フィスカーも、この新たなチャレンジに向け、次のように意気込みを語っている。

「アレハンドロ(・アガグ)は、フォーミュラEで完全電気自動車をモータースポーツのメインストリームに押し上げた。気候変動によってもたらされる脅威のための教育プラットフォーム構築すると同時に、オフロードレースを再発明するという彼のビジョンを全面的にサポートしたい」と続けたフィスカー氏。

「エクストリームEとFisker Inc.は、目指す使命と価値観において完全に一致している。まるで『スターウォーズ』の“ポッドレース”とダカールラリーが融合したような全5戦の世界的冒険は、電気自動車産業のテストベッドの役割を担い、究極の環境で技術革新を促すことにも繋がる」

「その結果、EVが持つパフォーマンスの可能性と環境保全メリットの両面において、重要な未来に直面する消費者により良い選択肢を提供することになるだろう」

Fisker Inc.代表のヘンリック・フィスカーは「今後、電動SUVがロードカーの主流派となる」と宣言しており、イメージ訴求にも完全に合致する
公式シリーズパートナー就任を経て、エントラントとしてワークスチームを送り込むことも検討されている

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