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投稿日: 2021.12.03 18:30
更新日: 2021.12.03 18:41

【ブログ】引退レースで優勝&チャンピオン獲得。ぐっときたイングラシアの涙/WRCモンツァ現地特派員(後編)


Blog | 【ブログ】引退レースで優勝&チャンピオン獲得。ぐっときたイングラシアの涙/WRCモンツァ現地特派員(後編)

 約2年ぶりにWRC世界ラリー選手権の現地観戦を再開された、ラリー好きグラフィックデザイナーの『CHOCO CIDER』さん。オートスポーツwebでは今シーズン、2001年からシリーズをフォローする生粋のラリー好きならではの目線で、第9戦ギリシャと第11戦スペインの模様を伝えてもらいました。

 今回は2021年シーズン最終戦の舞台となったイタリア・モンツァから、素敵な写真とともに現地の様子を届けていただきます。<後編>は競技2日目のデイ2と、モンツァ・サーキット内で行われたラリー最終日にフォーカスを当てます。それではごゆるりとお楽しみください。

<前編>はこちら

* * * * * *

2021年WRC第12戦ラリー・モンツァ
 WRC観戦3日目、土曜日は8時30分スタートのSS9“SELVINO”へ。氷点下近い気温にもかかわらず、駐車場からすでに飲み始めている観客の方々。着ぐるみは防寒着としてなのか、パジャマのまま来たのか? 真相は分かりません。

2021年WRC第12戦ラリー・モンツァ
 この日は金曜日より気温がぐんと下がって、夜明け前から待っているお客さんは毛布にくるまってブルブル震えながら辛抱強く待機。私が目指すのは、丘の上にそびえ立つ教会よりももっと先のポイントです。

 2km以上の登り坂を歩き続けると、息も上がり寒さはどこか彼方へ。ポカポカを通り過ぎ汗だくで辿り着いた先には、観客もマーシャルも、太陽光も来ないちょっとした秘境。


 SS9がスタートし、続々とラリーカーが駆け抜けていくなか、思わず『え、誰?』と、突っ込んでしまったクルマが1台。ティエリー・ヌービルのヒュンダイi20クーペWRCでした。

 この時点でダメージがあると、このSSの後はサービスを挟まずに立て続けにもう1往復、計2本のステージ走らなければならないので、かなりな痛手なのでは……。


 ヒルクライムで比較的スピードが遅いとはいえ、クリッピングポイントに立っていたこともあり、真横をかすめるように駆け抜けていくラリーカーは正直、めちゃくちゃ怖いです。
 
 しかし、マシンが駆け抜けた後に受ける風圧や「ヒヤっドキっ」とするこの感覚が堪らないので、私は何度も足を運んでしまうんだな、と再実感できるポイントでした。
ちなみに、側に立てかけていたアクションカメラは、風圧で何度も倒されました(苦笑)

2021年WRC第12戦ラリー・モンツァ
 スタートから2時間もすれば全車がSS9を完走します。12時03分スタートのSS11で、またラリーカーたちが戻ってくるので合間の1時間で下山。太陽も上りすっかり日向ぼっこ日和です。束の間の休憩時間にマーシャルと観客も入り乱れて、それぞれの時間を楽しんでいました。

 こちらはイタリア名物のリキュールで楽しむ御一行。来年のサルディーニャでもマーシャルとしてWRCへ来るそうなので、『Ci vediamo in Sardegna(サルディーニャで会いましょう)』と言い合って私はさらに下の方へ。


 SS9の再ステージとなったSS11は、朝とは打って変わって上半身裸で観戦する観客も居るほど、暑いと感じる程に気持ちの良い気候に。

 そこに現れた“アノ”i20クーペWRC。午前中のループはサービスを挟まずに立て続けに走らなければならないので、ヌービル車は朝と同様のあられもない姿です。どのタイミングでトラブルに遭うのかも、ラリーでは明暗の分かれ目になりますね。

 ロボットアニメーション世代の私としては、こんな姿にも一種の美を感じてゾクゾクしてしまいます。

2021年WRC第12戦ラリー・モンツァ
 SS11を程よい時間で切り上げ、この日も午後からのモンツァ・サーキット内のSSには出向かず、近辺の“リストランテ”でランチです。スタッフドパスタの一種で、ベルガモ地方の名物カソンチェッリを頂きました。手作りならではのモチモチ感が良い感じ。

2021年WRC第12戦ラリー・モンツァ
 メインにはポークチークにポレンタを添えて。今まで何気なく食べていたポレンタも、実は北イタリアならではの食べ物なんだと、この時に再認識! 確かにサルディーニャではお目見えできません。

 トウモロコシが原料なので、グルテンフリー&ベジタリアンメニューでヘルシーな食べ物ですが、「美味しい」と感じるかどうかは好み次第かと……。

2021年WRC第12戦ラリー・モンツァ
 悠長にランチを堪能していると、その帰りにどっぷりラリー渋滞に捕まってしまい、通常は1時間強で辿り着くはずの宿に、2時間かけて帰還しました。コモ湖もすっかり夕暮れ模様。空が広いので明日も晴れるかな~

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