ラリーの最終日となる日曜はモンツァサーキット内に設定された3本のSSで争われます。7時48分スタートということで、到着した頃は朝霧がサーキットを覆っていました。SSの本数はわずか3本とはいえ、SSごとにコースレイアウトが変更されるという、私としては初めての経験。
サーキットレースにあまり縁がない私は、もう二度と来ることはないんだろうなぁ、と思いながらコース脇を興味本位に探索していきます。サーキット内に大木の銀杏並木が立ち並んでいたり、意外と自然豊かな印象を受けました。
ウロウロと迷子気味にサーキット内を彷徨っていると、スタート地点に到着しました。時間も頃合いだったので、このままSS14を観ていくことに。
マーシャルの方々も夜明け前の真っ暗な時間から従事しています。本当にお疲れ様です！
現行のWRカーは今年で見納めということで、Mスポーツ・フォードは来期のマシン『プーマ・ラリー1』の映像をじゃんじゃん放出していました。セバスチャン・ローブ様のテストドライブ映像も印象的でしたね。
個人的にはプーマのデザインも好きなので、2022年にどういった変化がWRCに生まれるのか、今からワクワクしております。
秋らしい色合いとWRカーとのコントラスト。こんな風景が来年のラリージャパンでも観れるかしら？
次のSS観戦のためスタンドエリアにも登ってみました。今回のサーキット内開催によって明らかになった事実は、他のサーキットレースに比べて格段に観客が少ないということ（編注：2020年のラリー・モンツァは無観客開催でした）。
屋外のSSは無料で、サーキットSSは有料という影響もあるでしょうし、有名なイタリア人ドライバーやメーカーもいないことも影響があるかもしれませんが、寂しい景色に「うーーーん」と唸る他ありません。
次のSS開始まで冷えた身体を温めるため、ピレリブースにお邪魔してエスプレッソタイム。ほんの少量のエスプレッソでも体力が回復するから不思議です。
SS15ではスタンドから観戦しましたが、キャンバーから抜けた先のヘアピンでミスをするドライバーが続出。毎SSで変わるレイアウトに観客である私も混乱しますが、ドライバーも同様なのでしょうか。
最終パワーステージ（SS16）の前に、一旦サービスへ戻ると勝田貴元選手（トヨタ・ヤリスWRC）のテント前には人だかりが。マシン左フロントの足回りが完全にイッてしまい、15分のサービスで直せるかどうか、他のチームからも様子を伺いに来ています。
尋常じゃないほどの緊張感が勝田選手から漂っていましたが時折、ヤリ-マティ・ラトバラ（TOYOTA GAZOO Racing WRT代表）が声をかけていました。励ましでしょうか？
ラトバラは現役の時は散々やらかしてきているので、説得力は絶大でしょう（笑） 2005年のラリージャパンで、トップを走っている途中でポシャったストバート・フォード時代の彼とか、色々と思い出してしまいました。
2021年の最終ステージとなるパワーステージのフィニッシュ地点へ赴くと、フランス人のファンたちが赤、青、白色と、次々に煙を焚いてスタート前から大盛り上がり。若干、嫌な予感を抱きつつトップのフィニッシュを待ちます。
盛り上がる観客の傍らには、ちょっとしたことでは動じなさそうなイタリアンダンディの姿が。ヘルメットにヘッドフォン、眼鏡、インカム、マスクとお顔周辺が忙しそうですが、スパルコのマスクは自前らしく、何気におしゃれでカッコいいです。
