「では行きましょうか」と、入室カードキーをピッ。鋼鉄製の秘密のドアが滑らかに開き、中嶋一貴副会長によるTGR-E(トヨタ・カズー・レーシング・ヨーロッパ)のファクトリーツアーが始まった。
ドイツのケルンに位置するTGR-Eは、ヨーロッパにおけるトヨタのモータースポーツ活動拠点として、長年重要な役割を果たしてきた。
その始まりは1979年にWRCドライバーのオベ・アンダーソンが興したアンダーソン・モータースポーツGmbH。その後、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)の名のもとにWRCで活躍しチャンピオンを獲得。1993年にはトヨタの子会社となり、TMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)としてWECやF1の開発および活動拠点に。そして2020年、TGR-Eに社名を変更し現在に至っている。


