■規定の確定は2018年11月に。マクラーレン代表も出席

 特徴的なのはコスト削減、そしてメーカーの個性を重視したデザインコンセプトだ。現行のLMP1の20〜25%と定められたコストは、2台エントリーでル・マン24時間、セブリングでの長距離レース、テストを含むものと定められているが、車両製作、マーケティング、ドライバーのサラリーについては含まない。ただ、まだコストのレベルはプライベーターには高いことは間違いないだろう。

 また、“ハイパーカー”コンセプトについては、すでにFIA国際自動車連盟からの発表でも触れられていたが、GTカーのブランドデザインを保つために空力開発が可能な部分を削減し、空力テストを含むホモロゲーションの取得が必要。また、1シーズン同じボディワークで戦わなければならない。ただし、コスト削減に繋がる可変空力デバイスについて一文が記されている。

 さらに、コクピットのスペース拡大やルーフラインの設定、ウインドスクリーンの拡大などが定められており、現行のLMP1とはまったく異なるものになりそうだ。

 一方パワートレインについては、エンジンについては気筒数、ターボ、NA問わず自由だが、性能のターゲットが定められる。一方ハイブリッドシステムについてはフロントアクスルに搭載され、メーカーが開発をすることも可能だが、システムはFIA/ACOによってホモロゲーションされるほか、プライベーターチームに対しても、ERSの製造者が参加する場合、最低供給台数や性能、コストについて定められる。

 今後メーカー/コンストラクターのワーキンググループとともに規定に関する議論が進められ、このプレスカンファレンスでは2018年11月に規定が確定するとアナウンスされた。また、2024年からの水素テクノロジーの導入もアナウンスされている。

「ル・マン24時間は技術開発の場だ」とACOのピエール・フィヨン会長はコメント。一方でこの『新トップカテゴリー』についての名称については「皆さんに決めていただきたい」と明言を避けた。

 このプレスカンファレンスには、現在GTE含めWECに参戦している各マニュファクチャラーに加え、北米IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップを率いるスコット・アタートン、アウディを率いたヴォルフガング・ウルリッヒ博士、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエらも姿をみせている。今後各メーカーがどういった関心を示していくのか気になる内容だ。

ACOのプレスカンファレンスで提示された“ハイパーカー”コンセプトのイラスト。ハイブリッドシステムがフロントに搭載されていることがうかがえる。
ACOのプレスカンファレンスの様子

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