24時間レースを終え「3年目の挑戦となるル・マン24時間、(今年は)絶対に表彰台圏内でレースができるはず! と自信を持って挑んだレースウイークでしたが、結果的には厳しい現実を感じた週末でした」と振り返った澤。
「『悔しいっ!!』でも、『手応えや満足感も今までで一番!』というのが正直な印象です」
「ル・マンのレースウイークが始まると、終わりに向かって行く悲しさが毎年あるんです。今年はその感覚が過去最高で、特にレース最終盤になってクルマが完調な状態でドライブしたときには、身体は完全に疲労困憊なのにランナーズハイの状態で『ずっと走っていたい!』と思っていました」
澤は「“タラレバ”ですが」と前置きをしながら、今回のル・マンでは実質的に表彰台争いができていたはずだという。
「(最初から)クルマが完調で平均ラップが1秒早ければ、全体で5分以上はタイムを稼げたし、さらに5分の補修作業がなければ合計10分(2周半)以上は先でゴールできたはずです。つまり335~334周しているトップ3台と彰台圏内でレースができた内容でした」
そんな決勝では「夜のスティントでスピンをしてしまう失態はありましたが、それよりも最後の1スティントを走った際に、自分が憧れていた元F1ドライバーで同じフェラーリを走らせるフィジケラと同等かそれ以上のペースで走れたこと。さらに過去3年にはなかった最後まで攻め続けて、マシンをル・マンという舞台で速く走らせることができた満足感のほうが大きかったです」と澤。
「今までのル・マンとは明らかに違う挑み方ができたと自信を持って言えますが、やはり沢山の方にご支援を頂いている以上、自己満足ではなく結果でお返ししないといけない。それを今までしてきたからこそ、今があるとも思いますので、今後も気を引き締めてシリーズ2位となったWECシリーズを戦っていきたいと思います」
澤とクリアウォーター・レーシングにとって2シーズン目となるWECの次戦、2018/19年第3戦シルバーストン6時間は8月17~19日、イギリスのシルバーストンで行われる。

