GTE-Amクラスでは911RSRのカスタマーチームが初優勝を飾る
GTE-AmクラスではWEC復活以来、初となるメキシコシティでの記念すべきレースにおいて、ポルシェのカスタマーチーム、アブダビ・プロトンレーシングが初優勝を果たしました。
スポーツカーのアイコンであるポルシェ911の第7世代をベースにした470PSの最高出力を誇る911 RSRとともに、サーキットに詰めかけた38,000人の大観衆の前で見事勝利を手にしたのは、ポルシェのワークスドライバー、パトリック・ロング(アメリカ)とそのチームメイト、ハレド・アルクバイシ(アラブ首長国連邦)/デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン(デンマーク)です。
同じくカスタマーチームであるKCMGを駆るポルシェのワークスドライバー、ウォルフ・ヘンツラー(ドイツ)/クリスティアン・リード(ドイツ)/ジョエル・カマティアス(スイス)組も3位でフィニッシュし、ポディウムに上がりました。ベン・バーカー/マイケル・ウェインライト/アダム・キャロルの英国人トリオを擁すガルフレーシングは4位でした。
GTE-Proクラスを911RSRで戦うデンプシープロトンレーシングのポルシェ・ワークスドライバーコンビ、リヒャルト・リーツ(オーストリア)とミカエル・クリステンセン(デンマーク)はレース中盤まで3位を走行していましたが、標高2,310mに位置するサーキットに突如降り注いだ雨のなか、タイヤ選択を誤り大きくポジションを落とし6位でチェッカーフラグを受けました。

レース後のコメント
パトリック・ロング(ゼッケン88、アブダビ・プロトンレーシング)
「今回のレースにおけるもっとも大きなチャレンジは、完璧な作戦を見つける事でした。我々の911RSRはレース中、どのような状況でも速く、信頼性を発揮しました。ここがライバルたちとの差を生み出しました。私はチームメイトを誇りに思います」
「ハレドとデイヴィッドは正確な走りで1度のミスも犯さない正確なレース運びを見せました。これまでも我々3人が力強く、何が起きようとも勝利を手にできる力があることは周知の事実でした。私だけでなくチームの全員が、この勝利に興奮しています」。
ハレド・アルクバイシ(ゼッケン88、アブダビ・プロトンレーシング)
「神経が磨り減るようでした。特にレース終盤はストレスが溜まる展開でした。これまでも優勝目前という機会は幾度もありましたが、その度に何かが起きて勝利が逃げていきました。今日はすべてが上手くいきました。この素晴らしいチームとWECで初めての優勝を手に出来て幸せです」。
デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン(ゼッケン88、アブダビ・プロトンレーシング)
「気が狂いそうなレースでした。最後の雨はレースをよりエキサイティングに演出しました。難しい状況のもと、ライバル達と比較してミスの少なかった我々は今日の勝利に値すると思います。やっとポディウムの頂点に立てて、嬉しい限りです」
