実現すれば、ひとつのマシンでル・マン24時間やデイトナ24時間、そしてセブリング12時間などさまざまな耐久レースに出場できるようになるLMDh規則。現在、この規則をめぐっては、1ダース(12)以上のマニュファクチャラーがIMSAおよびACOと話し合いを持ったとされている。

 だが、ドラゴンスピードのチームオーナーであるエルトン・ジュリアンが指摘したように、新型コロナウイルスの影響による約3カ月のシャットダウンは、意思決定プロセスと実際のマシン開発の双方に影響を与えてしまった。

 WECの2018/2019シーズンにLMP1からエントリーしたジュリアンは、LMDhにおけるワークス、ないしはワークスサーポートチームとしての参戦可能性を視野に入れ、ものごとを進めてきた。

「私はインディカーについても新しい規制の導入を遅らせるようプッシュしてきたし、F1は実際に1年、導入を延期している。我々は何をそんなに焦っているのだ?」とジュリアンは言う。

「今年もいくつかのレースは予定されているし、我々もできる限りのことはやっている。だが、2020年はいまだかつてない年になるだろう」

「(LMDhに関わる)すべてのデザイン作業は遅れており、誰も(正式な)規則を手にしていない。だから私は1年の先延ばしは賢明だと思うが、自動車メーカーの決定権を私が握っているわけではない」

 LMP2エントラントであるピーター・バロンも、多くの自動車メーカーが参戦をコミットできていないのであれば、2022年からのLMDh導入は「より多くの障害を招く」とジュリアンの考えに同意する。

「私の理解では、そもそも(2022年からの導入を)望んでいる者もいれば望んでいない者もいて、意見は入り混じっていた。そこへきて、自動車産業の危機が加わっている」

「2022年に導入するとなれば、間違いなく障害は増えることになる」

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