LMP1への復帰が、将来のLMDhに向けた潜在的な役割への布石となることを期待しているラピエールは、以前に所属していたシグナテック・アルピーヌで経験したものと「同じ哲学とアプローチ」を、アルピーヌ(エンデュランス・チーム)が備えていると付け加える。
アルピーヌは12月にLMP1マシンのデリバリーを受け、今後2週間以内にテストを開始する予定だという。開幕は4月、ポルティマオで予定されている。
「(2019年に)アルピーヌを離れたときは、自分たちがやるべきことを終えたような感じだった」とラピエールは語った。
「それからフィリップ(・シノー/シグナテックのチーム代表)がLMP2を続けるつもりだと僕に言ったとき、彼らはすべてを勝ち取った。それで『もう終わったんだな』と思った僕は、新たな冒険に出た。これが僕が2年前にチームを去った理由だ」
「ただもちろん、僕らは連絡を取り合っていた。そして、かなり早い段階でフィリップはこのLMP1プログラムについて僕に話してくれた。僕はいつも彼に、もしプログラムが現実になるなら、そこに加わりたいと伝えていた」
「僕は今年のはじめに(チームのあるフランス・)ブルージュに行った。そうしたら、チームには僕の本当に好きな、かつてと同じ哲学とアプローチがあることが分かったんだ」
「僕がそこにいた数年間に一緒に開発したものはまだそこに存在したが、はるかに改善されていた。チームは本当にやる気に満ちていると思う」
「彼らはLMP2ですべてを勝ち取り、この新たなチャレンジをするのに適切な時期が巡ってきた。このカテゴリーで成功するための良いポジションを得られるチャンスが、本当にあると思う」
ラピエールは、アルピーヌ・エンデュランス・チームがトップクラスにおけるルーキーとしての地位を確立し、約10年にわたってトップカテゴリーに参加しているトヨタと競うことができると信じている。
バキシビエールとネグラオはどちらも、LMP2では幅広い経験を持っているものの、LMP1マシンは初めてのドライブとなる。
しかしラピエールは、このトリオが世界チャンピオンのトヨタと対戦することで、近年のLMP2における強さを証明できるものと考えている。
「たとえるなら、2部リーグから1部リーグに移籍したサッカー選手がどのようなプレーをするか、見るようなものだ」とラピエール。
「僕らはとてもハングリーだし、僕らが達成できることを証明するつもりだ」
「僕らがいったい、どれほどのことができるのか――。それは僕らにとっても、戦いを見ている人たちにとっても、非常にエキサイティングな挑戦だ。彼ら(トヨタ)と戦うチャンスがあることを願っているよ」