バキシビエールはまた、グリッケンハウスが2位の座をめぐって容赦ないチャレンジをしてくることを、アルピーヌ陣営は「予期していなかった」と認めた。

 最終的に総合4位でフィニッシュしたグリッケンハウス・レーシングの709号車グリッケンハウス007 LMHは、3時間目に入って導入されたセーフティカーの後、ブレーキ交換により表彰台圏内から脱落するまで、アルピーヌを脅かす位置を走行していた。

 709号車のロマン・デュマはコース上でバキシビエールを追い抜くことはできなかったが、アルピーヌの早めのピット作業によりグリウッケンハウスが先行する場面もあり、7号車トヨタの小林可夢偉がシステムリセットのため一コース上に停止した際には、一時的にレースをリードする位置につけていた。

「グリッケンハウスはよくやったと思う。いいレースをした」とバキシビエールは語っている。

「たしかに彼らはちょっと問題を抱えていたが、最終的に彼らがこれほど自分たちの近くにいるとは思っていなかった。このような競争があるのはいいことだから、彼らがその位置にいることを本当に嬉しく思う」

「最初は、僕らよりも少し苦労したかもしれない。でも、レースのある時点では彼らは少し速かった。彼らは、うまくやった」

「それは彼らにとって、本当にポジティブなことだ。そしていま、僕らは皆、ル・マンを楽しみにしている。(ハイパーカークラスに)5台のコンペティターがいるのではなく、5台の優れたコンペティターがいるというのは、本当に良いことだ」

 アルピーヌがトヨタ7号車を打ち負かすことができたと感じたかどうかと尋ねられると、バキシビエールはこう語った。

「結構、良さそうには見えた。終盤にフルコースイエローが導入され、そのおかげでもう勝てるとは思わなかった。だけど、僕らはまたしても完璧なレースを成し遂げたと言える。チームとしても、ドライバーとしてもね」

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