ジャンソニは、ここ数カ月の間に行われた車両のデザインの変更について、「微妙なもの」と表現した。

 コンセプトカーとは対照的に、車両中央部を走るエンジンフードカバー、通称“シャークフィン”は大きくなり、このフィンの前にあるエアインテークは台形から三角形になっている。

 また、リヤの両サイドには小さなバーチカルフィンが装着された。さらに、サイドミラーは当初はアーキテクチャーに完全に埋め込まれてたが、現在はホイールアーチの後ろから伸びる格好となっている。これらの変更について、ジャンソニは次のように説明した。

「一般的にコンセプトバージョンのクルマを合法化するためには、いくつかの点を少し変更しなければならない」

「例えばヘッドライトがその良い例だ。3本の爪によってプジョーのサインは何とか残すことができたが、より合法的にするためにクラスターを再配置する必要があった」

「次にいくつかのエアロ形状を用意してBoP(バランス・オブ・パフォーマンス/性能調整)のウインドウに収まるように調整を行った。その中でシャークフィンは少し大きくなっている」

「クルマのサイド部にもフィンが付いたが、クルマを合法化させるためにはこれをしなければならなかった。マシンが安定していることをシミュレーションで証明する必要があったためだ」

「これはレギュレーションの中でもかなり興味深く、複雑な部分であり、そのためにクルマに余分な要素をすべて盛り込む必要があった」

■最後の仕上げの段階へ

 プジョーのCEOであるリンダ・ジャクソンは、プジョー9X8の最終レーシングバージョンを5カ月前にテストを開始したものよりも「より成熟した」クルマだと表現している。

「コンセプトの形態をレースカーに移行させるという約束は、本当に実現できたと思います」と、彼女は語った。

「昨年12月に行われた最初のセッションでそれを見て、3月のマニ・クールテストにも行きました。私はそこでクルマが違って見えました」

「私から見て、マシンがより成熟しているように見えました。チームも変わりました。彼らは団結力のあるチームになり、今ではレーシングチームです。彼ら今、レースをしたいと思っています」

 ステランティス・モータースポーツ代表のジャンマルク・フィノーは、1万キロに及ぶテスト走行はヨーロッパのサーキットで25日間にわたって行われたと付け加えた。

 また、同氏は「今はあらゆる問題を解決するための最後の仕上げに近い状態」であると述べた。

「我々は、クルマのセットアップとバランスの最適化に取り組んでいる」

レーシングバージョンのプジョー9X8ではコンセプト仕様と比較してシャークフィンが大型され、後部両サイドにバーリカルフィンとフラップが追加された
レーシングバージョンのプジョー9X8ではコンセプト仕様と比較してシャークフィンが大型され、後部両サイドにバーリカルフィンとフラップが追加された

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