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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2022.07.11 01:40
更新日: 2022.07.11 11:13

6時間続いたバトルと衝撃の結末。アクシデント頻発のモンツァ戦をアルピーヌが制す【WEC第4戦決勝レポート】

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ル・マン/WEC | 6時間続いたバトルと衝撃の結末。アクシデント頻発のモンツァ戦をアルピーヌが制す【WEC第4戦決勝レポート】

 3時間ちょうど、レースは7号車を先頭にリスタートとなる。2番手をいく708号車は、再開翌周にドライブスルーペナルティを消化し、アルピーヌ36号車のうしろ、4番手でコースへ復帰する。

 この直後、グリッケンハウスが突如右エキゾーストから白煙を吹上げ、ピットへと向かう。さらに、コースへと復帰していたプジョーの93号車がまたしてもスローダウンする様子も映し出された。

 トップ7号車の数秒後方を走る2番手の8号車ハートレーには、アルピーヌ36号車のニコラ・ラピエールが襲い掛かるが、ラピエールはターン4をオーバーシュートするなど、なかなか攻略に至らない。

 3時間40分過ぎ、8号車がピットインし左側2輪を交換。ハートレーはコクピットにとどまる。次の周、首位7号車と3番手アルピーヌが同時にピットへ。ここで7号車は4輪交換と小林可夢偉へのドライバー交代を行ったことにより、ラピエールがドライブを継続したアルピーヌがトップに立ち、トヨタ8号車、トヨタ7号車という順位に入れ替わることとなった。

■アルピーヌとトヨタ7号車がストレートで接触

 4時間経過時点の首位は36号車で、そこから約2秒後方に8号車、さらに6秒後方に7号車とトップ3は10秒以内の息詰まる戦いに。4時間30分経過時点で、首位アルピーヌと2番手トヨタ8号車が同時ピットイン。アルピーヌはバキシビエール、8号車にはいよいよ平川亮が乗り込んだ。

 このアウトラップ、平川がターン2〜4でバキシビエールを攻略し、トップを奪う。しかし翌周にピット作業を行った7号車可夢偉が、この2台の鼻先でコースに復帰し、またしても首位が交代。3台1パックの総合優勝争いが展開されることとなった。

 2番手8号車の平川は再三バキシビエールに迫られ何度もしのぐが、最終的には最終コーナーで先行を許してしまう。

 さらにこの直後、残り1時間13分となったところでバキシビエールは首位可夢偉の7号車に迫っていくが、ホームストレート後半部分で36号車の左フロントと7号車の右リヤが接触。7号車は右リヤのカウルとタイヤを大きく破損し、スロー走行でピットで戻ることとなった。

 この接触によりデブリが散乱し、また同じタイミングでプジョーの94号車もコース上にストップしていたため、FCYが導入された。この時点で首位を走り続けるバキシビエールと、2番手平川とのギャップはほぼゼロ、テール・トゥ・ノーズの状態だ。

 ピットへと戻った7号車はリヤエンドとエンジンフード、そしてタイヤを交換すると、最小限のロスでコースへと戻る。ラップダウンにはなりつつも総合3番手はキープしたが、その後接触の原因となったとして、7号車には90秒ストップというペナルティが科せられることとなった。

 残り1時間2分の時点でレースはリスタート。バキシビエールは平川との差をじりじりと広げていく。残り34分、トップ2台は同時に最後の燃料補給へ。その差は7秒程度から3秒程度へと縮まった。

 最終盤も2台のギャップは変わらず、現地時間18時過ぎにレースはチェッカーを迎えた。アルピーヌが今季2勝目を手にしてランキングリードを拡大し、トヨタ8号車が2位、総合3位は2周おくれのトヨタ7号車となった。

優勝を喜ぶアルピーヌ・エルフ・チーム36号車のクルー
優勝を喜ぶアルピーヌ・エルフ・チーム36号車のクルー
トヨタは8号車が2位、7号車が3位フィニッシュ
トヨタは8号車が2位、7号車が3位フィニッシュ

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