一方、チームメイトのウエストブルックは、このオイル交換のために毎回のピットストップで13~15秒もの時間をロスしていたと推測している。
「ピットストップのたびにオイルを補充して時間をロスしていたが、たった1周遅れでフィニッシュできた。それらを合計するとまさに失ったラップ分になる」
両ドライバーは、スティーブン・ミタス率いるクルーがほぼパーフェクトな走りをしたことをポジティブにとらえている。
「ほんとんど完璧なレースができたと思う」とバンバー。「ウエットコンディションの中で、いい作戦を立てて乗り切った。今年のレースのポイントはあの殺伐とした状況にあったと思う」
「その中で僕たちはなんとか生き残ることができた。ところどころで良いスピードも持っていたが、フェラーリのような一貫した速さはなかった。彼らはとてつもなく速かった」
「プログラムとしてのキャデラック全般について言えば、かなり誇れると思う。僕たちはここでラップをリードしたが、キャデラック・レーシングがル・マンでラップをリードしたのは史上初めてのことだったからね」
「このプログラムにとって、これは大きな意味を持つ。オーバーオールの表彰台を獲得したことは、大きな大きな一歩だと思う。全体的に見れば、とてもポジティブなことだと思うよ」
「ポルシェやプジョーなど、多くのメーカーが挑戦してきたけど、うまくいかなかった。だから、僕たちはこの成果を誇れると思うんだ」
ウエストブルックは、「誰かが僕に『ああ、あれはラッキーだったね』と言ったんだ。あれは運じゃない。何台ものマシンが脱落したのをみれば分かるとおり、プッシュするタイミングと生き残るタイミングを選ぶ必要があったんだ」
「我々は皆、やるべき仕事があった。僕らとしては頭をクリアにして、強い気持ちを持ち続けた。だから3位に値すると思う」
■結果は喜ばしいが「満足はしていない」
CGRのグローバルオペレーション担当ディレクターであるマイク・オガーラはSportscar365に、2台体制でレースを通して「ミスなく」走り、とくに3号車キャデラックが2度のアクシデントという逆境を乗り越えた末に4位となったことを誇りに思うと語った。
「今日私たちは準備ができていることを証明したと思う。私たちにはいくつかの逆境があった」
「(3号車は)自分たちの力ではどうにもならないクラッシュがあった。他にも問題が出てきていたが、その都度解決しただひたすら走り続けて(2号車が)3位になった。レースで戦えることを示した」
「信頼性やピットストップ、すべての手順、これらすべてに満足している」
「ここはインディ500のようなものだ。終わった後、半分はしばらくこの場所で過ごしたいと思い、もう半分は来年のために戻って来ようとする準備ができている」
「今の私はそんな感じだ。もっとうまくやるにはどうすればいいか、どうすればまた戻ってきてライバルをを打ち負かすことができるかを、すでに頭の中でリストアップしているんだ」
