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投稿日: 2022.05.22 03:38

P.MU/CERUMO・INGING 2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 予選レポート

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スーパーフォーミュラ | P.MU/CERUMO・INGING 2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 予選レポート

SUPER FORMULA 2022
P.MU/CERUMO・INGING Race Report
第4戦 オートポリス 2022年5月21日(土)予選
天候:晴れ 路面:ドライ

#38 坪井翔
予選:13番手

#39 阪口晴南
予選:11番手

 4月23日(土)〜24日(日)に鈴鹿サーキットで開催された第3戦では、坪井翔が予選7番手と上位を狙う位置につけたものの、不安定な天候に翻弄され、阪口晴南も追い上げ実らず、2台ともにポイント獲得には届かなかったP.MU/CERUMO・INGING。その悔しさを晴らすべく臨んだ第4戦の舞台は、大分県日田市のオートポリス。阿蘇の山並みのなかに設けられた、タイヤに厳しいサーキットだ。

 開幕から3戦、まだ坪井もポイント獲得が1回のみと、開幕前の好調ぶりをみせられていない。阪口とともに状況を打破するべく、週末に臨んだ。

フリー走行

5月21日(土) 9:40〜11:10 天候:曇り 路面:ウエット/ドライ
ベストタイム #38 坪井翔 1’24.757/#39 阪口晴南 1’27.071

 迎えた5月21日(土)の予選日は、事前の天気予報では雨の予報はなかったものの、前夜から早朝にかけて雨が降り、午前9時40分から迎えたフリー走行開始時には、路面に水が残っている状態。坪井、阪口ともにコースオープンと同時のタイミングではコースには入らず、わずかに間を置いてからウエットタイヤを履きコースイン。開始から15分ほどになると路面も乾きはじめ、スリックタイヤに交換し午後の予選に向けた走行を続けていった。

 坪井は7周目、まずは1分26秒102というベストタイムをマークし、その時点の6番手につけていく。一方の阪口だが、オフシーズンから続く不調がやはりいまひとつ打開されていない。前戦鈴鹿でのウエットコンディションでは好調だったが、ドライになるとやはり速さがついてこない。5周目に1分27秒555というベストタイムをマークしたあと、ピットアウト〜インを繰り返しながら、セットアップを進めていくことになった。

 セッション後半に向けては、曇り空は変わらないものの少しずつ気温も上がりはじめていく。そんななか、残り10分を切ったあたりから、ライバルたちも続々とニュータイヤを履きコースイン、アタックのシミュレーションを行っていく。

 坪井、阪口とも残り5分が近づいたあたりからコースインすると、アタックラップを展開していく。ここで坪井は1分24秒757というタイムをマークし、2番手に食い込み午後の公式予選に向けて手ごたえを感じフリー走行を締めくくった。一方、阪口も自己ベストを更新したものの、1分27秒071で20番手という順位でフリー走行を終えた。

2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

公式予選

5月21日(土) 14:50〜15:32 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 坪井翔 1’25.290(Q1)/#39 阪口晴南 1’25.038(Q1)

 迎えた午後2時50分からの公式予選。まずノックアウト予選Q1に臨んだのはA組から出走した坪井だ。午前のフリー走行でも2番手につけ、感触も上々だった坪井は、ポールポジション獲得を目指し予選に臨むことになった。まずは一度ユーズドタイヤでコースインした後、ピットに戻りステイ。他のライバルたちがピットアウトするのを見送りながら、最後までコースインを遅らせた。

 坪井がフリー走行での感触から選択したのは、アウトラップ後の計測1周目でアタックを決める作戦だ。タイヤに厳しいオートポリスだけに、2周目ではアタック終盤が厳しくなる。もちろんアタックを終えたらその時にはチェッカーフラッグが出ているため、チャンスは一度きりだ。

 坪井は残り3分を切ったところでコースインし、念入りにタイヤを温めていく。しかし、計測2周目でアタックを行ったライバルたちが、コース上に留まっていた。もちろん進路を妨害することなどはないのだが、坪井はライバルたちに引っかかり、ウォームアップが十分でないままアタックに突入することになってしまった。

 坪井は一度きりのアタックに突入するものの、セクター1ではやはりタイヤの温まりが足りない。セクター2、3としっかりと発熱しタイムを上げたものの、チェッカーを受け記録されたタイムは1分25秒290というもの。結果はまさかの7番手。Q2進出を果たせる6番手に届かないまま予選を終えることになってしまった。この日が誕生日だった坪井は「最悪の誕生日です」と悔しがった。

 一方、続くB組から出走したのは阪口。フリー走行ではトップから2.458秒差という深刻な状態だったが、予選までの間に立川祐路監督、アドバイザーの石浦宏明らも加わり、セットアップ変更を試みた。そんな車両を駆りコースインした阪口は、コクピットで驚きを覚える。細かいセット変更の積み重ねだが、見違えるほどパフォーマンスが向上していた。阪口は一度ピットインした後、再度コースインすると、5周目に1分25秒038と、フリー走行から2秒以上タイムアップを果たしてみせた。Q1のB組では2番手。これまでの予選での不振が嘘のような快走をみせた。

 続くQ2では、阪口はさらなるセットアップ変更を行いアタックに入っていく。ただ、この変更でどちらかといえばフリー走行のときのフィーリングに近づいてしまい、Q1よりもタイムは伸ばせず。1分25秒422というタイムで、結果としては11番手となった。

 とはいえ、この変更による違いも新たな気づきとなった。開幕前のテストから苦しんでいた阪口にとっては、大きな光明が見える公式予選となった。

ドライバー/監督コメント
#38 坪井翔

「オートポリスは得意だと思っていたので、今回はチャンスだと思っていました。午前のフリー走行から調子も良く、ポールポジション争いができる印象はあったのですが。鈴鹿ではQ2で伸ばせなかったので、今回はそこに課題をもって臨んだものの、それすら届きませんでしたね。Q1では計測1周目でアタックしようとしたものの、他車とのタイミングがすごく悪くて。タイヤをうまく温めることができませんでした。それであのタイムだったので、うまく温められたらQ2進出はもちろん、フロントロウも狙えたと思います。もったいない予選になってしまいましたね。決勝はペースが良ければチャンスはあると思うので、ポイント圏内まで追い上げたいです」

2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

#39 阪口晴南

「フリー走行ではトップとの差も大きく、少し絶望的なほどでした。しかしその後、立川監督、石浦さんも入ってもらい、みんなでアイデアを出し合って相談し予選に向けて変更したところ、期待以上の驚くほどの感触になりました。すごく変更したわけでもなく、同じクルマとは思えないほどのタイムの上がり方だったので、さらに分析していきたいですね。今回、セットアップを進められたのは良かったのですが、立川監督、石浦さんに気づかされたところもあったので、自分でももっと気づけるようにしなければいけないと思います。決勝はタイヤが重要になると思うので、なんとかポイントが獲れるよう頑張っていきたいと思います」

2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)

立川祐路監督

「坪井選手については、フリー走行から調子も良く予選も上位を狙っていました。Q1での計測1周目のアタックというプランを立てていたのですが、ウォームアップで2台ほど引っかかってしまい、タイヤを温めきれなかったのが響いてしまいましたね。1周で決めるアタックだったので、時間的にもタイヤ的にもチャンスがなかったです。残念な結果になってしまいました。このところ調子が良いのにうまく流れを掴めていません。阪口選手については、フリー走行は良い状態ではなかったものの、午後に向けた変更が良い方向にいきQ2に進出できました。今後に向けてもすごく明るい兆しになったと思いますし、予選ポジション以上の収穫があったと思います」

2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 立川祐路監督(P.MU/CERUMO・INGING)
2022スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス 立川祐路監督(P.MU/CERUMO・INGING)


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