3番手からスタートを切ったZENT CERUMO RC Fのドライバーは立川。決勝レースのスタート用のタイヤは、前日の予選で装着したものを使用しなければならないが、チームは当初、実際よりも低い気温を想定していた。そのため、タイヤの面では苦しい序盤戦をチームは予想していたが、立川はオープニングラップをそのまま3番手で終えると、2番手を走る#46 GT-Rに食らいついていく。途中、立川の後方につけていた#1 GT-Rにポジションを脅かされることがあったものの、少しずつ気温が変化しはじめると立川はペースを取り戻し、#46 GT-R、#1 GT-Rとのバトルを展開。5万1000人という来場者が訪れた富士スピードウェイのファンを沸かせた。

 立川は苦しいタイヤながら、27周目の1コーナーで#46 GT-Rをかわし2番手にポジションを上げる素晴らしい走りを披露すると、32周を終えてピットへ。チームは45.8秒の静止時間で石浦を素早くコースへと送り出す。よりコンディションに合ったタイヤを履いた石浦は順調に周回を重ねていくが、後方から1周前にピット作業を行っていた#46 GT-Rがハイペースで接近。ふたたびバトルを展開することとなった。

 石浦はなんとか#46 GT-Rを封じ込めるが、43周目の1コーナーで#46 GT-Rにかわされてしまう。とはいえ#46 GT-Rとの差は僅差。このままいけば表彰台は間違いなく獲得できるという自信をもち、最終スティントの立川に繋げるべく走行を続けていた。
 しかし68周目、トヨペット100Rコーナーの出口で、15番手を走っていた#100 NSX CONCEPT-GTの左リヤタイヤがバーストし、激しくパーツが飛散する。この処理のためにセーフティカーが導入された。LEXUS TEAM ZENT CERUMOにとっては、ちょうど立川に交代しようかというタイミング。当然チームはそのタイミングでピットに入るべく、燃料を計算していた。

 今シーズンから、SUPER GTでは安全性のために、セーフティカー中のピットインが禁止されている。もしSC中にピットに入ればペナルティが課される。果たしてZENT CERUMO RC Fの燃料はもつのか……!? 石浦は無線でチームと確認をとり、セーフティカー解除後にピットに入っても問題ないと判断した。セーフティカー中、#100 NSX CONCEPT-GTのパーツがZENT CERUMO RC Fに付くシーンもあったが、これは問題なし。一方で石浦と争っていた#46 GT-Rは、燃料が不足しSC中のピットインを余儀なくされ、これでZENT CERUMO RC Fは2番手にポジションを上げていた。

 77周目、セーフティカーが解除となった。首位を走る#12 GT-Rに続き、石浦は猛然と加速する。しかしその直後、なんとZENT CERUMO RC Fは力なくスローダウンしてしまった。燃料不足の症状なのは明らかで、石浦はなんとかペースを落としピットに戻ろうとするが、登り坂のセクター3でZENT CERUMO RC Fはついにそのパワーを失ってしまった。燃料不足を表示するランプは点いておらず、不可解なままのストップ。石浦はZENT CERUMO RC Fを降りると、悔しさを露わにした。

 表彰台圏内でのフィニッシュは確実だった状況でのまさかのストップに、LEXUS TEAM ZENT CERUMOのメンバーはやり場のない悔しさに見舞われることとなってしまった。しかし、この悔しさを晴らし、タイトル争いの舞台に上がるためには勝利しかない。この借りを取り戻すべく、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは必勝体制で7月のスポーツランドSUGOでのレースに挑む。

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