■代表、監督、それぞれの反省点。そして来季は……!?
一方、チームを率いていた片山右京監督は、自らル・マン等で多くの経験をもっているが、「仕方がないとは思うんです。前の2台がやり合っていて、その1台が飛んできてしまって」とクラッシュを振り返った。
「でも厳しい言い方をすれば、24時間レースだからこそ、“勇気をもって守る”ことが大事なときもある。『好事魔多し』じゃないけど、いいペースで走っているときにそういうことがあったりするから。ホントは(監督の自分が)もっと口を挟むべきで、ペースが良くなってきていたときに、もっときびしく言うべきことを言うべきだったのが僕の仕事だったのかもしれない」
「何よりいちばん言わなければならないのは、眠い目をこすって応援してくれた人たちに、申し訳ありませんでしたということです。応援ありがとうございました」
そして、GOODSMILE RACING & Team UKYO代表として、これまでもスーパーGTで数多くの話題を提供してくれた安藝貴範代表に今回のチャレンジを振り返ってもらおう。安藝代表にとって、今回のスパ24時間挑戦はどんなものだったのだろうか。
「ちょっと背伸びしたチャレンジだったとは思いますが、ドライバー、AMGとみんなに頼りながらレースを進めてきました。なんとか完走までもっていけるのではないかと思っていたんですが……」と安藝代表。
「どうレースをマネージメントするかという部分の経験不足というか、世界トップクラスの24時間レースで丁々発止やっている人たちとのコミュニケーションをもっと積み上げないといけないのはありますね。『ヤバいところに来ちゃったな』というのは途中からうすうす感じていましたが、そのとおりでした」
「日本のスーパーGTとは違う、こういう世界があるんだな、というのは感じました。でも、自分たちのレースと変わらない部分もあって、そこは通用する部分も感じたりとか。もう少し上にいけたと思いつつ、入口としてはだいぶ“激辛”な入口でしたね(苦笑)。世界で戦っている人たちのところに手を引っかけたという意味ではいい経験ができたし、有意義なことだったと思う。でも、残念ですね。完走した感動を得られていないから」
多くの話題を残したとはいえ、GOODSMILE RACING & Team UKYOの挑戦が厳しいものになったのは事実だ。このまま“世界への挑戦”は幕を閉じてしまうのだろうか?
「トップを争えるような体制を作って戦うのが正しい戦い方なのかな。20〜30番手を争うレースをするなら別の戦い方があって、でもそれも今回は整っていなかった。もっとよく研究して挑まないといけないです」
「また体制作れるといいですね。ちょっと考えなければいけないです。応援ありがとうございました」





