さらに、レースの3日前には1時間ごとの路面温度を0.1度単位で予測したきめ細かい予報を提供し、当日は1分間隔の気温や路面温度などの観測データを伝えることで、レースの半年前から当日まで、ベストなタイヤ選択やレース戦略の策定を支援。予測のぶれ幅を加味した複数のシナリオを伝えることで、チームやエンジニアは複数のシミュレーションを立てることが可能になり、「どんな気象状況でもチャンスに変えることができます」としている。

 路面温度については、『熱収支基本式』という数式に基づき導かれるが、ウェザーニューズでは全国の約8割の高速道路の道路管理を支援している道路気象チームのノウハウを反映。また、独自のレーザー機器を用いて観測なども行っている。

「スーパーGTでは、時に車両の性能以上にタイヤの性能が勝敗を大きく左右することがあります。そのため、レースに向けてタイヤをどう選択するかはとても重要なことになります。選択に際しては、レース時の天候、気温、路面温度など様々な気象情報をもとに決定しますが、雨の場合は雨量の変化や温度、晴れの場合でもわずかな気温の変化や細やかな日射量の変化予測など多くのそして詳細な情報がタイムリーになければなりません」と語るのは、ニスモ鈴木豊監督。

「ウェザーニューズはこうした我々のニーズに的確に応えてくれる心強いパートナーであり、そして欠かすことのできないチームのメンバーです。これからも新たな目標に向かって一緒にチャレンジしていきたいと思っております」

 8年間ウェザーニューズとニスモが培い、確立されたモータースポーツに特化した気象サービスは、今後日本のみならず、世界中のさまざまなレーシングチームを支援していくことになる。気象の情報を得ることは、今後モータースポーツにおいての勝利のための必要要素となっていきそうだ。

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