■コストダウンを目指し空力を凍結したいDTM

 この両者の規定に対し、GTA坂東代表は8日に行われた定例記者会見のなかで、将来のGT500について語った。坂東代表は改めてGT500の「どこに将来図を置くか」という点に対し、DTMとのコラボレーションによるファイナルの実現を挙げた。

 ただDTMでは、このクラス1を争うマシンはすべてメーカー製のワークスマシン。「海外のメーカーにとってはワークス活動なので、コストを削減したい。メルセデスが今年でDTMの活動を終えるが、残ったアウディとBMWがいかに継続性をもってやっていくのかを、2019年に向けてこの半年で決定していく」と坂東代表。

 そのなかで、坂東代表は2016年限りでLMP1の活動を終えたアウディの空力エンジニアたちがDTMに携わり、その効果があってアウディがタイトルを獲得したことを挙げ、「コストパフォーマンスの削減に向けて、ある程度空力を一定にしなければならない」という新たなクラス1のコンセプトを語った。これに従って策定されたのが、2018年のDTM規定の空力変更なのは間違いない。

 ただスーパーGTでは、速さを増すGT300との混走が前提であり、各メーカーとも車両開発を続けたい希望がある。コストを下げたいDTMとは平行線だ。

 そこで坂東代表は、2020年に向けて「スーパーGTでは、開発領域を維持する。その一方ファイナルでは、ひとつの規定でやるということを決定している」と語った。

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